憂きも一時
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小烏丸の”てる”
「憂きも一時、嬉しきも思ひ覚ませば夢候よ。」(『閑吟集』193) ブログ開設から3年、やっとサイトのタイトル付けました。 衰えと無常を感じ始めた今日この頃のいろいろ
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【古本】天 -天和通りの快男児- [1~18全巻] (著)福本伸行
「アカギ死んださ」 と主人が言った時、他殺だろうな、と思いました。 華麗な打ち筋で人を魅了する稀代の博徒、赤木しげる。 彼は、裏世界で プライドを賭けて闘う勝負師だから、 マトモな死に方するはずない。 「刺されたの?」 「いいや自殺。」 自殺!?
彼に目を留めたのは、 「ああ、おれのアンコはそこにある。」 と静かに、なんでもないことのように、 伏せられている牌をひっくり返した時です。 なんてカッコイイ。 (これが赤木しげるの四暗刻地獄まち-すーあんこぢごくまち-)
その後私はファミコン麻雀の域を出ることなく、 (つまりは生身の人間と卓を囲むことただの一度もなく)、 ある日「清一一通(ちんいついっつう)」だと思って上がった手が 「九蓮宝燈(ちゅうれんぽうとう)」であったことが分かって怖じ気づき、 いとも簡単に麻雀から遠ざかり、 赤木しげるとも遠ざかってしまったのでした。 病に冒され、 自分が自分であるうちに死んでゆこうとする彼に天が 「無念じゃねえのかよっ…!」 とかき口説いた時の赤木の、天への言葉。
「ああ…無念…無念だ…! くたばるのは無念…しかし…仕方ないのさ…これも…! 無念であることがそのまま「生の証」だ……! 思うようにいかねえことばかりじゃねえか…生きるってことは…! 不本意の連続… 時には全く理不尽な…ひどい仕打ちだってある…! けどよ…たぶん…それでいいんだな……… 無念が「願い」を光らせる……!」(*) 何故彼は「このこと」を知ってたんだろう。 最期まで 自分をコントロールして逝ったアカギに 作者はどうしてこんなことを、 言わせたのかな。 私のような、 大多数の人のような、 そして恐らく、 ヒット作に恵まれるまで 長らく悪戦苦闘し続けた作者にこそ、ふさわしい、言葉。 天才の名をほしいままにしたアカギに、 自殺すること以外の無念て、 なんだったんだろう。 どんな「願い」を持っていたんだろう。 私にはわからないけれど、 「このこと」を知っていた 闇に降り立った天才・アカギは 今私にとって一番カッコイイ不良中年です。 (1999年9月26日 享年53) (*)BANBOOCOMICS『天 麻雀東西決戦 最終章 欠片』 より引用しました。
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