西大寺 観音院
岡山の西大寺。 ここも寺院の名前が町の名前となっているところです。正式名称は、金陵山 西大寺 観音院で、別称 備前西大寺とも言われ、高野山真言宗の別格本山となっている。 寺伝によれば、751年 藤原皆足姫が観音像を安置したことに始まり、777年 安隆が堂宇を建立したとされ、元々は犀の角を戴き鎮めた地に建立したことから、犀載寺と称していたこともあり、寺院内には多くの犀の置物が展示されている。 又、日本の三大奇祭の1つといわれる 会陽(えよう)=裸祭り {褌1枚の裸男衆3名が1グループを作り、御宝木(ごしんぎ)を奪い合う祭り} が、今年は2月19日22時から行われた。私は、人の多いところは嫌いなので、前日の18日の午前中に訪れ、参拝したが、寺院の古い建築物の周囲は、大勢の祭り参加者で壊されないように、防護板が張られていた。 本堂内等の拝観をさせて頂いた時、運良く、地元テレビ局の取材撮影の方が来られ、私も一緒に回らせて貰った。 本堂では、年齢の差こそあれ、キリッとした良いお顔とサッサッと立ち振る舞う十名プラス二名の住職達が、一時間余り、翌日の会陽で使う御宝木の祈祷や朝の勤行をされるのも、見学できた。 鋭い気迫のこもったかけ声あり、朗々と美しい澄んだ声で歌うようなお経もあり、12名で合唱する荘厳なお経あり、密教らしく呪文を唱えるようなお経あり、告別式以外では、なかなか見ることのなかった勤行を初めて経験した。 1時間余りだったが、終わってみるとあっという間に過ぎ、自分は聞いて見ていただけで、お経を唱えた訳ではないのに、終了後は、なんだか肩の荷が取れたような、すっきりした清々しさを感じた。(気の持ちようだと思うが・・・笑) 子供の頃は、線香臭いと好きではなかったお香の香りも、自分が棺桶に近い年齢?になると、お香も良い香りと感じるようになるのかもしれない。(笑) 石門 会陽の裸群が身を清める、垢離とり場にかかる竜鐘楼仁王門三重塔 1678年建立で寺内最古の建造物 塔内には、大日如来が居られる。牛玉所殿扁額本堂 正面内側の上部に御宝木を投げる御福窓が作られている本堂 屋根側面の彫刻鐘楼門 両側の書は、2つの御宝木を取った2グループ(6名の福男の名前)が1年間掲示される。鐘楼門に架かる鐘 重文新しいものだが、千手堂の内部本尊 千手十一面観音天井画千手堂の隣の待機部屋には、古い仏像がありました。観音像の下の獅子が素晴らしい??客殿入り口から本堂の参拝に行きます密教らしい銅鑼衝立は大木そのままです。 両側に犀がお守りしています。犀の角 経典等の説明観音浄土 普陀山(ふださん) 中国に4箇所ある観音霊場の1つで、当寺院と関係が深いという。本堂内 横の展示物の一部本堂内側 正面上の御福窓 こちらは、山陽新聞の切り抜き 今年の会陽(えよう)の様子九千人の裸の男が、御宝木(ごしんぎ)=左の白いものを取り合っています。これだけみると、「地獄絵の助けを求めている阿鼻叫喚の世界を表しているようです」なんていうと、罰当たり!と怒られそうです。写真がアップしきれないので、明日に続く