カテゴリ:本
言葉の聞き違いというのはとても厄介な問題を引き起こすことがあります。耳が遠いのかうけ狙いなのかとにかくよく聞き間違いをして、話を説明しなおさなければならない人の話はたまに聞きます。 そこで、今日紹介したい本が「具体と抽象 世界が変わって見える知性の仕組み」です。 この本は最近本屋でよく見る「地頭力」を広めた著者が書いた本で、私達の思考が成り立つ仕組みについて漫画や解説を混ぜて分かりやすく紹介してくれています。 ・・・ここで最初に触れた聞き間違いに話が戻りますが、確かに聞き間違いをした人にいちいち説明しなければならない状況は凄くめんどくさく思えます。しかし、今日紹介する本の中に登場する抽象思考という意味で言葉(あるいは会話)を捉えてそこが噛みあわなければもっとめんどくさい状況が考えられるんだな~・・・と、父の話を思い出しました。 私の父はコックです。ご飯時、厨房は大忙しの状態で冷蔵庫にある鶏肉を出してもらいたい時にこう言ったそうです 「トリ出せ!」 普通に聞いていたら、まあ鶏肉を出して欲しいんだな、と思いますがその頼まれた人はこう言ったそうです 「何をですか?」 ・・・実際あるんですね、そんなこと。 もう一つあります。鰹のタタキを冷蔵庫に入れていたんですって、そしてまた厨房が忙しくバタバタしている時に・・・ 「タタキ出せ!」 「誰をですか?」 ・・・もうここまで来ると冗談にしか思えません。 しかし、実際に言葉だけを見て考えると、更にはこの本に書いてあるようなことを考えると(この本の中では「人と犬の会話がもし特殊な翻訳機で成り立ったら」という状況を例にあげていますが)あり得ない会話ではないという風に思ってしまいました。 言葉とはこの世界にあるものを抽象化(概念化)して、ある記号に置き換えたものと言えるでしょう、その道具は私達が生きるにあたって不可欠のものですが使い方(聞き方等)気をつけなければとんでもない失敗をしてしまう可能性が含まれているんだな~・・・と、思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/12/15 10:51:15 PM
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事
|
|