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2012.02.23
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カテゴリ:健康・病気



■【287回】 「後発医薬品への変更を希望しますか?」 [12/01/04]





■ジェネリック医薬品(その1)

2011年3月にガランタミン(商品名:レミニール)が発売されるまでは日本で唯一の アルツハイマー型認知症治療薬であったアリセプト(3mg、5mg)の後発医薬品(ジェネリック医薬品)が2011年11月末に発売されました。

塩酸ドネペジル(商品名:アリセプト)5mgの薬価は、先発医薬品が427.5円、後発医薬品が284.8円ですので、5mgで治療を受けておられた1割負担の患者さんの場合、1カ月あたりで計算すると、薬価の差額(427.5円-284.8円)×28日分×10%=約400円ですが、自己負担が軽減されます。

◇    ◇


私が勤務する榊原白鳳病院においても12月下旬になってアリセプトの後発医薬品が採用されましたので、通院患者さん(ご家族)に対して、「後発医薬品への変更を希望しますか?」と聞いて意向を確認しています。

するとほとんどのご家族から、「でも先生、効果が少し劣るのでは・・。効果の違いはどうなのでしょうか?」と尋ねられます。

この質問に対して、私は何と回答すべきなのでしょうか?

◇    ◇


政府広報オンラインのサイトには、「現在、製造販売されているジェネリック医薬品は、国の厳格な審査を受け、先発医薬品と効き目や安全性が同等であると承認されたものです。また、医薬品は、薬事法によりさまざまな規制が定められています。ジェネリック医薬品も、先発医薬品と同じ薬事法の品質基準に基づいて製造されていますので、先発医薬品と同じように安心して使うことができます。」と明記されています。

◇    ◇


この情報を、医師がそのまま患者さんにお伝えしたら、おそらくほとんどの方がジェネリック医薬品への変更を希望されるように思います。

実際に、医療費の高い米国では、後発医薬品へのシフトが明確に進んでいるようです。

一方で、マクロ的な視点からジェネリック医薬品の普及を懸念する声もあります。すなわち、国家的視点で見ると、新薬開発における日本の国際競争力が落ち、長期的には国や患者のためにならないのではないかという意見です。

(つづく)














笠間 睦 (かさま・あつし)プロフィール




 1958年、三重県生まれ。藤田保健衛生大学医学部卒。振り出しは、脳神経外科医師。地元に戻って総合内科医を目指すも、脳ドックと関わっているうちに、認知症診療にどっぷりとはまり込んだ。名泉の誉れ高い榊原温泉の一角にある榊原白鳳病院(三重県津市)に勤務、診療情報部長を務める。認知症検診、病院初の外来カルテ開示、医療費の明細書解説パンフレット作成--こうした「全国初の業績」を3つ持つという。
 趣味はテニス。お酒も大好き。お笑い芸人の「突っ込み役」に挑戦したいといい、医療をテーマにしたお笑いで医療情報の公開を進められれば・・・と夢を膨らませる。もちろん、日々の診療でも、分かりやすく医療情報を提供していくことに取り組んでいる。









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最終更新日  2012.03.01 07:49:46
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