カテゴリ:昔はみんな貧しかった でも幸せだった。
キャロルはわんちゃんのパラダイス写真館http://r.goope.jp/ 明治10年西南戦争に敗れ、鹿児島の城山で西郷隆盛公は自決した。それより数ヶ月前 我、祖父が誕生した。数ヶ月間明治の豪傑と同じ空気を吸って生きていた事になる。 この祖父、幼い私を非常に可愛がってくれた。質素な家に住み、いつも母親とたずねた時など はこの家には似つかわない豪華な黒檀のたんすから桃の缶詰、氷砂糖など取り出し、与えて くれたものである。この祖父の人生は戦争の連続であった。日露戦争に従軍し、日中、太平洋 戦争と修羅場を潜りぬけ生還した強運の持ち主でもあった。晩年その為か戦話が好きで、私 の父親を捉まえては当時の思い出を語る。明治の末、この祖父なぜか解らないが生花業と 葬儀店を営み、大成功を収めた。豪邸に住み当時非常に珍しかった運転手つきのフォードに のってたらしい・・・。祖母には昭和初期に大阪でカフェを経営させている。ここまで来ると私も 大金持ちになっているはずだが、なぜか下層階級にいる・・・・。 実は祖父には弟がおり、事業するのはいいが次から次えと失敗し借金地獄にはまった。よう は商才がないのである。できの悪い兄弟の為に結局は家も、財産も使い果たす結末を迎える 破目になる。幼い記憶では、祖父の穏やかな表情と質素な家に住み、やたらと吠えるスピッツ が印象に残っている。豪華な黒檀のたんすは当時の面影を知る随一の物かも知れない。 西郷隆盛いわく「子孫に美田を残さず」。まさに明治の気骨者は西郷の遺訓どうり子孫に財産 を残さずに逝ってしまった。 文章と写真は関係ありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.02.20 20:11:21
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