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加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

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August 31, 2006
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カテゴリ:音楽
 ケーテン・バッハフェスティバルも2日目。今日はケーテンから遠足?して、近場のハレの町で、オルガンコンサートと声楽のコンサートがあった。ハレはヘンデルの生誕地として有名な町で、大学町でもある。
 声楽コンサートの会場は、町のまんなかの市場教会。バッハが完成時に鑑定した大オルガンのあることでも知られる。残念ながらオルガンの中身はまったく違うものになってしまったが・・・

 日本ではあまり知られていないけれど、実演に接するたびにうなってしまう指揮者のひとりが、トーマス・ヘンゲルブロック。彼はケーテンの常連なので、ケーテンで聴くのがいつもとても楽しみなのだ。お客様にも好評。前回は、ベルリン古楽アカデミーとバッハのカンタータをやり、これも名演だった。今回は2回聴けるので、楽しみが倍。今日は、バッハとパーセルのプログラムである。

 いや本当にすばらしかった。バッハもよかったが、パーセルがあんな名曲だなんて!手持ちのCD(別の演奏家)ではぜんぜんわからなかった。ポリフォニーの極致である。
 最後のアンコールでは音楽が全身に浸透してしまって、毛穴が開いてしまいそうな快感に浸ってしまった。本当にすばらしい音楽って、体で感じてしまうのである。いわゆる肉体的にどうこうっていうんじゃなくて、もっと透き通っていて、あちら側ヘもっていかれそうな気分になるというか。徹底したノン・ヴィブラート唱法の合唱の、途方もない美しさ。それでいてすごく自然で、音楽が森のなかで深呼吸しているようだった。それがまたオリジナル楽器の響きとなんと調和して溶け合っていることか。。。とくにバロック・ヴァイオリンは絶品!ツアー一同、絶賛していたが、私よりはるかに年季の入ったファンが、「こんなにいい合唱はあとひとつくらいしか聴いた覚えがない」と言っていたのが印象的だった。日本に来てほしいけれど、なんだか日本で有名になるのももったいないな・・・

 ただ、こんなにいい演奏会なのに、空席がけっこうあるのは残念。旧東独ということもあると思うが、ケーテンのフェスティバルでは広報がほとんど機能していない。そういう観念もまだないのかもしれない。前回のフェスティバルを「音楽の友」に紹介したときだって、写真は自腹で写真やから買った(買わされた)のだから。そんなのって、聞いたことないよねえ。
 ザルツのような商業主義はごめんだけれど、せめてプレス対応くらいはきちんとやればいいのにね。いいフェスティバルなのにもったいないよ。





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最終更新日  September 5, 2006 04:10:40 PM


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