|
カテゴリ:ら行の宝石
0.27ct、ペルー・オヤン・ウチュチャクア産 RHODOCHROSITE ロードクロサイト 別名インカ・ローズ 和名:菱マンガン鉱 硬度:3.5~4.0 分類:炭酸塩鉱物/カルサイトグループ 晶系:六方晶系(菱面体晶系)/菱面体、塊状、粒状、鍾乳状 化学組成:MnCO3 劈開:完全・強(菱面体方向(3方向)に完全(73°)) 比重:3.4~3.7 屈折率:1.786~1.840 副屈折率:0.201~0.220 分散度:551nmと410nmに吸収バンド、535nmと565nmに吸収ラインを持つ 蛍光:長波・短波ともになし。稀に長波ピンク短波赤 条痕:白 主な色:ピンク、濃ピンク色、黄灰色、褐色、各色の縞状など 多色性:中~強(二色性) 薔薇の花を意味する「Rhodo」を冠する3大ピンクストーンの一つで、ソフトなピンク色で女性好みと言わんばかりのカラー (ちなみに他の2つはロードライト・ガーネットとロードナイトです) 名の由来も薔薇の花を意味する「Rhodo」と色を意味する「Chrom」からつけられてます なお別名のインカ・ローズのほうは主産地がインカ帝国のあったアルゼンチンなため呼ばれるようです。ただし人によってはそのアルゼンチン産の縞状構造のロードクロサイトと呼ぶと定義することもあるようですが定かではありません。 有名になった今では明確にする必要もないでしょうが、あえて位置づけするなら本来はマンダリン・ガーネットのように産地に起因するものとして「アルゼンチン産のロードクロサイトのこと」とするべきでしょうか。しかしこれほど定着してしまっては遅いでしょうかねぇ。今では主産地がアルゼンチンということで別産地でもインカ・ローズとすることもあるとか。まぁあながちまちがってもいないんでしょうがうーん・・・ さてこのロードクロサイト実は脆いです 硬度も約4で劈開性も強く、なおかつ炭酸塩鉱物特有の酸に弱いという性質もあります このため市場に出回るルースの大半は酸に対する補強の意味と、ヒビを埋め目立たなくする目的でエメラルドと同様、オイルや樹脂による含浸処理およびコーティング処理をされていることが多いです よほどナチュラルにこだわる方以外は気にしなくてもいいとは思いますけど一応記しておきましょう この脆さがあり本来ならファセットには不向きだというにも関わらずその愛らしさゆえに愛好家が絶えず多面体カットをほどこされ続けています なおジュエリーになっているものもありますが、くれぐれも超音波洗浄機には入れないよう注意してください。即座に破壊されてしまいますよ このロードクロサイトで書くべきはアメリカ・コロラド州・スイートホーム鉱山でしょうか このスイートホーム鉱山産のロードクロサイトは色・透明度・質が抜群によく、大人気となりました このスイートホーム鉱山のロードクロサイトはほかの産地のロードクロサイトと違いナチュラルのままでもジュエリーにできるほどの質をもっています・・・・いえ、いました 残念なことにスイートホーム鉱山は現在閉鎖されてしまい今では同等の質を持つロードクロサイトはどこからも発見されていません まだ市場に残ってるうちに買っておくべき宝石の一つかもしれません 実はこのスイートホーム鉱山産のものは持ってませんがとりあえず写真のほうに行きましょうか っていってもルースは一枚しかないけどw 自慢のロードクロサイトは一番上に貼ったのしかなくて・・・ 4.00ct、アルゼンチン産 これはロードクロサイトらしいロードクロサイトで縞模様が綺麗ですね しかもアルゼンチン産で縞模様なんで胸を張ってインカ・ローズだと言えますねぇw ロードクロサイト結晶 ペルー・オヤン・ウチュチャクア鉱山産 この結晶は菱面体結晶の状態も見えますね 標本としてもいいものではないでしょうか 意外とロードクロサイトの結晶ってあまり見ないですものね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|