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カテゴリ:あ行の宝石
ウィレマイト
willemite 和名:珪亜鉛鉱 モース硬度:5.0~5.5 分類:ネソ珪酸塩鉱物/亜鉛の珪酸塩 晶系/産状:六方晶系(三方晶系)/塊状、粒状、稀に柱状、卓状結晶 化学組成:ZnO2SiO4 劈開:良好 比重:3.89~4.10 屈折率:1.691~1.719 副屈折率:0.028 分散度:0.027 蛍光:長波で緑、もしくは黄色(マンガン含有時)、短波で鮮緑、鮮黄色(稀に燐光)、もしくはなし 条痕:無色 主な色:無色透明、白、灰、緑、黄、オレンジ、赤褐色、極まれに青色 多色性:二色性(石により変化) おもな産地:アメリカ(ニュージャージー州、カリフォルニア州、ユタ州、アリゾナ州) ナミビア・ツメブ、カナダ・モンサンチラール、スウェーデン・ラングバン、 ギリシャ・アティカ、ザンビア・ムンブア、オーストリア・フリンダース 等 ウィレマイトというのは非常に強い蛍光が魅力の石で、上に書いたように各色あるが 普通目にするものは黄色のもので、強烈な黄緑の「蛍光ペン」の色の蛍光が楽しい石 名前の由来はオランダの王 ウィリアム一世にちなんでつけられたようだ ほとんどが塊状で産出されるが、稀に柱状結晶や卓状結晶で産出されることがあり ルースになりえるのはこの結晶のもの そのためにあまりルースではお目にかかれず、たいていが鉱物標本で 塊状のものには「トゥルースタイト」という別名がある 不透明なルースの場合は3ct、4ctオーバーと大きいものもあるが、 透明なルースとなると大きいものはほとんどなく1.00ct以下のことがほとんど 緑色の蛍光を発することからかなり初期のカラーテレビの燐光体として利用されていたこともある 色についてですがほとんどの書籍にも載らないほど 滅多に採れない「ブルー・ウィレマイト」が存在し レアストーンコレクター垂涎のカラーとなっている このブルーウィレマイトに関してはあまりにも産出が少なく、 データがないために蛍光性があるのかないのかすらわからない状態 「ウィレマイト」=蛍光あり と言えるのは地色が黄色かオレンジのものだけで 他の色に関しては蛍光性がないものもある 蛍光に関しては不純物として微量のマンガンが含まれた場合のみ蛍光するそうです 鉱物学的にはウィレマイト=蛍光あり ではないようだが 世間的には(特にルース派からは)透明なウィレマイトの主な物が地色黄色のもので これはほぼ全てマンガンを含んでいるので蛍光するために ウィレ=蛍光の図式になっています そして問題のブルーウィレマイトも蛍光があるのかないのか分からない状態ですが、 幸いにして私を含め石友の数人が所持しており、あくまでも仲間内の所持ブルーのデータですが 8個中7個は蛍光を見せ長波黄色(強弱個体差あり)、中波同微弱黄色、短波データ不足 今のところナミビア産のブルーウィレは7個中6個蛍光を確認でき、 他産のブルーウィレも微弱黄色の蛍光があったようです 上にも書いているように純粋なウィレマイトの場合は蛍光がなく、 不純物としてマンガンを含んだ場合は蛍光する とのことなので 蛍光しないからウィレマイトではない とは言い切れない もちろん逆に蛍光したからウィレマイトである とも言えないようで 詳しくはやはり分析にかけるしかなさそうですね さてではお待ちかねの写真の方に参りましょう イエロー・ウィレマイト 0.18ct アメリカ・ニュージャージー州、フランクリン鉱山産 ブルー・ウィレマイト 0.15ct ナミビア・ツメブ産 ちょっと写真じゃ分かりづらいですが 同ブルーウィレ長波UV照射時(微弱イエロー蛍光という感じ) 同ブルーウィレ、短波照射時 これも写真じゃ分かりづらいですが微弱赤蛍光といった感じで なんとも不思議な色でした なおこのブルーウィレマイトですが たぶん間違いはないと思うけど、鑑別出すともしかすると違う石かも と説明を受けています ウィレマイト集合写真 ブルーは上記と同じ イエロー・ウィレマイト 0.48ct アメリカ・ニュージャージー州・フランクリン鉱山産 オレンジ・ウィレマイト 0.18ct アメリカ・ニュージャージー州・フランクリン鉱山産 同 長波照射時 なおブルーウィレはイエローとオレンジの蛍光が凄まじすぎて その色が反射しちゃってますのでブルーの蛍光は上の単体のを参照あれ 次からの2枚も同じです 同 中波照射時 同 短波照射時 石友とのコラボ企画発動!(ぇ 石友のTaKaCさんとコラボ了解いただいたので データの少ないブルーウィレ画像お借りしました 蛍光時は 長波照射時 写真じゃちょっと分かりづらいけど強黄色蛍光だそうです 詳細はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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