鯰的香港快運 第一天
というわけで、いよいよ12年ぶりの海外旅行、14年ぶりの香港行きだ。飛行機は12時発だけど、何せ国際線なので2時間前には空港に着いておかねば。出る直前になって、果たしてナイチ帰宅の時と同じキャリーバッグと大きめのバッグパックの両方が必要なのかと思い始めた。香港は今の沖縄よりも気温高いようなので服も少ないし荷物が店で少ないのだ。迷ったけど、一応アイパッドは持っていくことにしたけど。結局、帰りに20kgの荷物預けの予約をしている(5,000円プラス)ので、持っていくことにする。土産で荷物が多くなるという前提で。LCC香港エクスプレスはオンラインチェックイン済みだったので、カウンターには寄らずスマホ搭乗券で、そのまま搭乗ゲートへ。ただ、後で呼ばれてチェックはされたけど。荷物チェックの際に飲み物は持ち込めませんということで捨てさせられる。ありゃありゃ、昼飯のおにぎりは水無しかい。ここいら、久々の国際線ならではの勝手のわからなさ。ゲートでもボディチェック受ける。でも、出国のパスポートはスキャンしただけで呆気なく。乗客の大半は香港に帰る香港人のよう。有料だから座席指定はしなかったけれど窓際だった。那覇から香港は2時間ちょいで、成田は勿論、羽田よりも早いくらい。ただ、時差が1時間で時計を戻すことになるので、ここらでちょっとワケがわからなくなる。機内の香港人、さすがにマナーは悪くない。あっさりと香港国際空港に着いたが、アライヴァルカードは機内では配られず、着いたら自分でピックして記入。入国時は、前に中華系以外のアジア人がいるとチェックが厳しくて長くなるので、そこを避ける必要が。さて、市内へは中間の価格の交通手段、つまりバスで行くとするが、まずは長年使用していなくてロックされているであろうオクトパスカードを有効にしないと。それがどこで出来るかわからずバス乗り場のおばちゃんに聞くと、無愛想に“上だ”の一言。仕方なく戻るが、どこで出来るのやら。ここいら、自分の担当外のことは知らんという香港人、不親切やな〜。結局、バスチケは現金で買う、34.6ドル也。前回の香港ドルの余りが結構あって、しばらく両替しなくても大丈夫そうなくらいなので。でも、前のコリアン客がオクトパスでピッとやってるのを見ると、何だかクヤシ〜。とまれ、今日の香港、Tシャツ1枚で充分の暑さだ。A21バスで、お馴染み重慶マンション前で下車。宿は、その両隣の美麗都マンションの14階にある萬興隆酒店は、かつて何度も泊まった定宿だったけど、さすがに14年ぶりとあっては主人のチョンさんも自分を覚えていないようだ。あの、無愛想なカミさん?が見当たらないけど、どうしたかな。部屋は予約時と違い窓ありだったけど、いやはやこんな狭かったっけと。シャワーなんて、完全に便器の上で、これでかい奴だと浴びれないね。窓があってもネイザン・ロードに面しているのでうるさいし却って空気もよくない。これが1泊4,000円超だからね。でも、個室でこの値段なら今の香港ではマシな方というのが現実なようだ。やっぱり、まずは両替。そこは最強といえる重慶マンションで、数件の両替所を見比べて一番レートのいいとこで。1万円が523ドル也、かつては、800〜900ドルだったけどねえ。そして、オクトパスカードだ。地下鉄の尖沙咀駅で解除を頼むが、もう使えないので新しいのが必要と言われる。最初の最低チャージには200ドル必要で、前のカードの残額60ドルを加えてもらう。これで態勢は整った。さて、早速、街歩き開始。香港、着いて早々だと独特の臭いが鼻につく、次第に慣れていくのだけど。今回のメイン目的は、何度か書いているようにシティバンクの口座の問題の解決なのだけど、重慶のすぐ先に支店があった。でも、そこはごく小さい支店なのでダメじゃないかなと思って、もっと大きな支店に明日行くとする。試しにATMにキャッシュカードを突っ込んでみるが、PWではなく何だか別の番号を求められてワケがわからず、やっぱりダメ。もう一つ、ちょっとした目的があって地下鉄で太子まで。僕は、女人街だったかの露店で買った安物の時計を愛用していて、何度か書い直しつつ今に至ってる。1,000円程度の代物だが、カレンダーが中国語表記なのが気に入っているのだ。2本あるのだけど、1本は止まっていて修理不能といわれ、残る1本がダメになる前に、別のを買っておこうと。しかし、久々とあって、その店がどこなのかが掴めない。そも、女人街がどこだかわからない。それでも、今日日はスマホのGoogleマップを見れば済む話。ワイモバイルは、そのまま海外でも使えるので、時折、位置情報もオンにしつつ歩く。香港人だってスマホばかり見て歩いているから、これでガイドブックを街中で眺めるお上りさんには見えないだろう?便利な世の中になったもんだ。でも、目的地はよくわからない。ようやく、露店がガーッと並ぶ馴染みのエリアに辿り着くが、以前も香港は適当に歩いていたので、何街とか名前がわかってない。結局、時計は今日のところは諦めて腹が減ったので、もう夕食にしようかと。途中で小食のシュウマイ(11ドル)をひと串食べただけなので。これはもう、のっけから釜飯行っちゃおうと油麻地の興記菜館へ。って実は、この店がそういう名前なのを知ったのも最近で、以前は混んでいて人気のある店がうまいのだろうと、適当に入っていたのだ。ここは、日本語メニューもある有名店だったのだけど。4、5軒あるけど、全て同じ店だ。前よりも拡充しているかも知れない。行列に並んだが1名なので程なくして席へ。サンミゲルの缶と、まずは牡蠣のかき揚げを頼む。これが小でも結構な量で、肝心な釜飯の前に腹が膨らんでしまう。頼んだのは、中華ソーセージと豚のスペアリブの煲仔飯(画像は撮り忘れた)。豚の骨を取りながら食べるのが面倒くさかったな。とはいえ、久々の味と再会できて、まずは満足。しかし、価格が締めて165ドルって、3,000円超かい。こんなだったっけ?というような思いは、この後、さんざするわけだけど・・・食後に歩くと、ああ、そうだよ、自分が求めていた場所はこれ、占いが並んでいて、カラオケ自慢みたいなステージがあって、訳のわからない露店がずらずら。廊街か、そう、時計を買ったのはここらのはずだけど、やっぱり、見当たらない。いつもいた、あのおっさん、廃業したか何なのか。そもそも、自分が求めるようなタイプの古いタイプの時計なんか、今はどこも扱っちゃいない。もう、無理なのかな・・・以前も大体、着いたその日の晩は、宿からも近くて気軽に飲めるナッツフォードテラスのバーに行ってたけど、今宵も然り。香港は今や情報統制社会で、飲んだ勢いで滅多なことも言えないから、夜に飲み食いする人も減っているみたいな話だったけど、なかなかどうして、ナッツフォードは以前にも増して賑わっている印象だ。ここでは、今や日本では飲めなくなった本来の味のギネスを飲みたい。生のギネスを提供しているという店に入るが、価格を見ると1杯120ドル。ビール1杯が2,400・・・アンビリーバボー。でも、香港の物価がすごく上がったのかというとそうでもないように思える。これは、あくまで円の価値が下がっている故で、香港人の感覚で言えば、これは1杯1200円くらい(でも高いけど)の感覚ではないか。それが、今のダメダメ円に換算すると、倍の金額の感覚になると、いやはや・・・まあ、心持ちは良くなって海際の方に向かって散策。アヴェニュー・オブ・スターズも若干変わっているようで、ブルース・リーの銅像の位置も変わったらしい。その少し先にあったのはアニタ・ムイの銅像であった。多くの人がそぞろ歩き香港の夜景も変わらない。でも、生憎、工事中の場所が多くて道が狭くて大変。今回の訪問の大きな目的のもう一つとして、“香港の終焉を確認しに行く”みたいなことを言ってたけど、元気を無くしてしまっているのではと思われた香港、拍子抜けなくらいに、以前と変わらないところは変わらないように見える。しかし、人々の心の中は、民主化運動に関わっていた人、支持していた人々の今は?僕には聞き出す術もないし、聞いては差し障りがあるだろう。まあ、初日はこんなところ。明日は朝いち銀行なので、日が変わる前に宿に戻る。コンビニでギネス缶を買って。これが16ドル、まあ、これは日本並かな・・・鯰的香港快運 第二天へ