ヒロシマ・アニメ・モナムール
昨年の9月の日記でも書いたけれど、35年の歴史があった広島国際アニメーションフェスティバルが終わってしまい、それに代わるアニメフェスが開催されるという話は聞いていた。その、ひろしまアニメーションシーズン2022が、いよいよ来月開催という情報が飛び込んできた(というか、今更知った)。既にプログラムも発表、これはチェックしておかないと。なぜ、ASIFA後援の由緒あるフェスを引き継がずに、全く別の形でフェスを立ち上げることになったのか、広島市が、そちらを全面的に支援に至った経緯は、どうも分かりづらいのだけど、今回のプロデューサーである、土居伸彰という人が主導権を完全に握りたかったが故なのだろうか。それでも広島国際アニメフェスのディレクターだった木下小夜子との話し合いの余地はなかったのかなとか、色々と疑問はあるのだけれど、プログラムそのものは、以前のフェスに見劣りはしないスケールと物量が揃ってはいる。8月17日から5日間に渡って行われる、メイン会場は以前のフェスと同じアステールプラザだ。加えて、広島映像文化ライブラリーや市内のミニシアターでも上映が行われる。全プログラム鑑賞のチケットは8,000円程だから、かなりお得。僕も以前、全プログラムチケットを買って1週間アニメ漬けだったことがあるけど、あの時のチケ代は如何程だったか?コンペティションは環太平洋アジアと、ワールドの2つに分かれている。それ故に、相当な上映本数になる。加えて、中国のアニメ作家たちの作品が多くフィーチャーされている。勿論、プログラム・ディレクターでもある山村浩二の作品を中心とした日本国内の作品の上映も多々。加えて、東映動画あり政岡憲三ありジブリありカートゥーンサルーンありカレル・ゼマンあり。よりどりみどりで、まさにアニメ漬けに浸れる物量で、これはちょっと行ってみたくはなるなあ・・・企画としての差異がどの位あるのかはわからない。あちこちで無料上映もあるので、子供たちがテレビアニメ以外の質の高いアニメに触れる機会にはなろう。でも、これはこれまでのフェスでも行われていたレベルのことだと思う。今ひとつ釈然としないものは残るのだけど、やはり、ちょっと魅力的な企画ではある。コロナ禍でどの位人を集められるかという問題はあろうが。毎年開催か隔年なのかの明快な記載がないけれど、今後も続くのであれば、いずれは一度と思わないこともない・・・