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我が家には歴代の愛犬がいる。 今は3代目ドン。 3代目JSBにかけてあえて今回は3代目DONと表記しよう。
20数年前俺が中学3年で実家を離れるときに飼いはじめたハチ。 俺が実家に戻った時に拾った初代ドン。
そのドンが産んだうちの1匹の2代目ドン。
そして15年飼ったハチが突如失踪し。 初代は産んで間もなく失踪。 2代目は7年目で恐らくボケて亡骸を見せたくなかったのか 首輪を食いちぎるという荒業にてこれまた失踪。
散歩と食事は並みの家よりマメな我が家にて飼われて 一体何が不満なのか歴代の愛犬たちは非常に高い確率で 『失踪』する。
そしてこの3代目DON。
もらってきた犬。
ということもあり比較的愛情は注いだつもり。 だが飼いはじめて9年。 ここ1か月の様子がおかしい。
もともと猟犬の血筋らしく首輪をはずしても決して遠くにいかない 利口な犬だった。 だが夜中に悲しそうに吠える声を連発するようになり。
いささか様子のおかしさに不安を覚えた俺は一回首輪から紐をはずしてみ・・・・・
と思ったのもつかの間。
一瞬にしてロケットのように走り去っていった。 だが朝にはしっかり帰ってきてしっかり飯を食い。 昼間はず~っと昼寝。
夜になると親父と共に散歩へ。 そして夜中また泣きはじめ俺がはずす。
を1週間ほど繰り返しただろうか?
1週間目の夜。
3代目DONはとうとう帰ってこなくなった。
丸2日間帰ってこない。
やつも失踪か。
我が家の愛犬の歴史を知る身内は全員がそう確信し。 母親に至っては次の愛犬を早くも探しにペットショップに足を延ばし。
父親は『古くなったから次の犬には新しいのを買おう』と言い放ち 3代目DONが住み慣れたぼろくその小屋を明日の夜燃やすとまで公言し始めていた。
そして失踪3日目の朝。
げっそりとやつれおぼつかない歩き方で3代目は帰ってきていた。
誰もが『ドン!!』と叫び駆け寄ったがその喜びも完全スルー。 のっそりとあと1日帰りが遅かったら捨てられていた『MY ROOM』に 小汚いケツの穴を晒しながら入っていった。
翌日。近所のばあさんが我が家に訪れた。愛犬を連れて。 見れば姿かたちもうちのドンによく似たわんちゃんだった。
『最近なんだかきいた事のない声で鳴くから引っ張られるまま歩いてみたら ここに来ちゃったのよ~』とほぼ『事情』を理解したうえでババアは言い放った。
考えてみたら3代目はもらってきたその日からずっとつなぎっぱなしで 歴代の愛犬たちのように田舎特有の『放し飼いTIME』を導入したことは一度もなかった。
なんてことはない。
オスの犬としてこの世に生を受け丸9年。 遅く来た春を頬がやつれるほど満喫してきただけだったのだ。
その『彼女』がババアの手を食いちぎるほどの勢いで暴れている様を見ながら 我が家の3代目は 『アソコ』をむき出しに反り返らせ。 9年間で見た事のないような表情と動きを俺たちに披露して見せた。
ヒトも犬も。 遅く覚えた『春』は。
たちが悪い。
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Last updated
2015/01/12 02:33:07 AM
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