観光では見えないもの?
連泊したベルギーのホテルでの第二日目の朝だったと思う その日のモーニングコールは Good Morning, This is your wake up call, Have a nice day, まるで恋人にささやくような甘い声だったので もう一度夢の中に引き戻されそうになった あ これは余計なことです それは英語だったのだけれど ベルギーでは オランダ語・フランス語・ドイツ語の言語が話されているそうだ 毎日の生活の中で必要だから 3カ国語 4カ国語を話すのはごく普通のことだという だから語学などという大層なものではなく 何カ国語話せると言っても 何の自慢にもならないようだ 言葉は道具なのだとつくずく思う そんな事情のため 同じ国の中で何語を話すかの争いがあり しかもなかなか決まらず国会が滞ると聞いた どの言葉を選ぶかが決まらなければ 書類さえ作れず 議事案も学校の授業も裁判も 何一つ進まないことになる その国に暮らしてみなければわからない事情だ 運河のクルーズに出発 すれ違うクルーズの船 橋の上から見ている人たち 船からの岸の眺め こんなところをすり抜けたりして ぐるりと一回り30分ほど