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カテゴリ:日本の出来事あれこれ
本日(11月19日)、東京は午前中から雨が降り出し、午後には本降りになり
ました。 まだ、『秋の雨』の季節です。 これから、一雨ごとに寒くなり、冬に近づいていきます。 秋の雨について、旧ソ連のウクライナに、次の言い伝えがあります。 夏、バケツ一杯の雨は、コップ一杯のぬかるみを作る。 秋、コップ一杯の雨は、バケツ一杯のぬかるみを作る。 現在の若い人には、『ぬかるみ』は死語でしょう。 私が小さいころは、道路の舗装率が極めて低く、幹線道路でも、『砂利道』が珍 しくありませんでした。 市町村道では、雨がふると、ぬかるみになり、自転車に乗っていて、ころぶと、 泥だらけになったものです。 第二次世界大戦のソビエト戦線の記録映画では、ドイツ軍のトラック、戦車がぬ かるみに立ち往生している場面がよく登場します。 兵士自身が、ぬかるみに足を取られて、歩けないという場面もあります。 ただでさえ、燃料がぶ飲みの戦車が、ぬかるみに出会うと、さらなる燃料を消費 するそうです。 いわゆる『アメ車』以上の燃料浪費でしょう。 それは、ドイツ軍の補給体制には、大きな負担となり、作戦の遂行を妨げました。 ドイツ軍は、『冬将軍』の前に、『泥将軍』の洗礼を受けたのです。 日中戦争でも、日本軍は、中国の道路には、悩まされたそうです。 よく、ドイツ人が、ソ連に負けた原因として、『寒さに負けた。ぬかるみに負け た』をあげます。 これは、単なる負け惜しみです。 寒さ、ぬかるみは、ソ連の最高国家機密ではないからです。 平時から情報を収集して、その情報を戦争指導者が的確に判断していれば、敗北 は避けられたことです。 『孫氏の兵法』にあるかどうかは、わかりませんが、戦いに勝つために三条件が あります。 それは、『天の時、地の利、人の和』、天地人です。 もちろん、これが全てあるから、必ず勝てるとは限りません。 まあ、最低条件でしょう。 これが全て揃わないのに作戦を始めて失敗した例が、1944年のインパール作 戦です。 最初の『天の時、地の利』は、平時の情報収集、分析を行っていれば、問題はあ りません。 難関は、最後の『人の和』です。 この『人』は、指揮官、兵士、そして銃後の国民が考えられますが、いざとなっ た時の人の心は、計りがたいものがあります。 やはり、『常日頃からの信頼がなければ、成就できない』は、戦争だけではあり ません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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