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1898年(明治31年)12月18日、東京の上野公園で西郷隆盛の銅像の除幕式が行われました。
西南戦争に敗れた西郷隆盛が鹿児島・城山で自刃してから21年後です。 日清戦争と日露戦争の間です。 この西郷像は高村光雲の作です。 西郷には信頼性のある写真が一枚も残っていません。 一説には『写真嫌い』であったそうです。 『写真』と称されているのは、肖像画を撮影したものです。 高村光雲は肖像画や弟の西郷従道の風貌を参考にしたといわれています。 除幕式に招かれた西郷夫人の糸子は「うちの主人はこんなお人じゃなかったですよ」といった意味の言葉を薩摩弁でつぶやきました。 それを聞いた隆盛の弟・従道に注意されたといわれています。 当初は皇居内に建てる案もありましたが、西郷が『朝敵』となったことによる反対意見が多く実現しませんでした。 さらに、西郷への反感を持つ政治家が多かった時代では、明治政府の官位による正装をさせるわけにはいかなかった事情が背景にあったと考えられます。 それでも『上野の西郷さん』と呼ばれて国民に親しまれ、現在でも東京タワーや新宿の高層ビル街とならぶ東京の象徴的光景となっています。 そういえば、『忠臣』楠木正成の銅像は皇居前にあります。 鎧兜(よろいかぶと)に身を固めた『雄姿』です。 上野の西郷像、渋谷のハチ公は、待ち合わせ場所の定番です。 しかし、皇居前の楠木正成の銅像が待ち合わせ場所に使われているとは、ついぞ聞いたことがありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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