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2011年5月8日(日)9時30分配信 J-CASTニュース
中国大使館が東京・港区の一等地を日本の国家公務員共済組合連合会(KK R)から60億円強で落札していたことが分かり、話題になっている。 国会議員からは、中国は日本で土地を買い漁っているのではとの指摘も出 ている。 中国側が今回購入したのは、大使館別館の隣にある5677平方メートルの土 地だ。 南麻布の一等地に位置し、周囲にはドイツ大使館や有栖川宮記念公園など がある。 この土地を所有していたKKRによると、もともと旧郵政省の共済組合が職 員から集めた年金で購入し、宿舎用地として郵便局に貸し付けていたものだ った。 この組合がKKRに加入後、郵便局の事情で宿舎の必要がなくなった。 その結果、2011年4月26日に一般競争入札が行われ、中国大使館が落札し た。 このことは、自民党の浜田和幸参院議員が5月2日のブログで書き、ネット 上で話題になった。 浜田議員によると、中国側は、大使公邸と大使館員宿舎のために土地を手 に入れたのだという。入札は、日本の外務省がお膳立てしたと言われている とも指摘した。 日本国内では、名古屋市の国有地や新潟市の市有地も、中国総領事館が購 入しようとしているとして話題になった。 名古屋のケースは、国家公務員の宿舎跡地だ。 いずれも、土地が中国側のものになれば、治安などの面で生活に悪影響が 出ると反対が出て、10年秋には凍結状態になったと報じられている。 浜田議員は、今回の落札には、外務省のバックに菅直人政権の考え方があ ると指摘。 名古屋などの状況を踏まえ、「自ら国土を献上するような行動」などと菅 首相らを批判している。 東京の一等地を中国側に売却することで、何か問題は出ないのか。 「民有地なので、賃貸でなくても問題はない」KKRの担当者は、取材に対し、 手続き的には問題ないと強調する。 「落札後は、国有地と思い込んでの問い合わせが数件ありました。 しかし、私どもは、国の認可団体ではありますが、行政機関ではないの で、勘違いされています。 土地は、あくまで私どもの民有地ですので、賃貸でなくても問題はない と思っています」 中国側が土地購入に踏み切った意図については、「落札後の用途制限はし ていませんので、用途までは承知していません」と言う。 また、浜田和幸議員が、外務省がお膳立てしたと言われていると指摘した ことについては、「承知していません」と否定した。 これに対し、浜田議員は、取材に答え、「中国では、大使館などの土地は 賃貸しか認められていないのに、外交上の平等に反します。日本とは尖閣問 題なども引きずっていますし、中国の姿勢には、不信感を持たれているんで すよ。土地は、チャイナタウンのように開かれたものに使われるわけではな いので、もっと説明が必要だと思います」と話している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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