|
カテゴリ:カテゴリ未分類
以下は、メイル・マガジン「頂門の一針」2716号2012年9月4日から引用
女子高校生に携帯電話で裸の写真を送らせたとして、警視庁少年育成課は7月、児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで、神奈川県警第2機動隊巡査部長のS容疑者(31)を逮捕した。 Sは平成20年に全日本剣道選手権大会で優勝し、21年、24年の剣道世界選手権では団体優勝している。 Sはその後、起訴猶予処分で釈放されたが、8月末に停職3か月の懲戒処分となり、依願退職した。 Sの人生は一瞬にして暗転した。 離婚もしたようである。 有名人であり、実名で報道されたから再就職も難しいだろう。 栄光から挫折へ、Sの前途は絶望的だ。 女性のスカート内を盗撮したとして、東京都迷惑防止条例違反容疑で警視庁四谷署の取り調べを受けていた日本アイ・ビー・エム(IBM)のO前最高顧問(63)。 近く書類送検される見通しだが、代償は大きく、日本IBMによると事件後、「個人の都合」として最高顧問を辞任した。 Oは社外取締役を務めていた三菱UFJフィナンシャル・グループ、明治安田生命保険、花王、TOTO、カルビーの5社も辞めたほか、経済同友会には本人から退会の申し出があった。 総務省の諮問機関、情報通信審議会の会長も辞任した。 「上からの信頼が厚く、社長レースでも本命中の本命だった」(IBM関係者)という評判通りOは99年に社長就任、2008年に会長を兼務、09年に会長専任となったという超エリート。 一瞬にして晩節を汚してしまった・・・ 人生をしくじる人々がいる。 我々だっていつしくじるか分かったものではない。 たまたま運が良かっただけかもしれず、一寸先は闇ではないか。 しくじるか、免れるかは紙一重だ。 SもOもエリートの有名人だった。 当然ながら良識もあったはずだが、陥穽に落ちてしまった。 魔がさしたというしかない。 若いだけにSはこれから先ずっと後悔をするのだろう。 Oはこれまでの名誉を失い、人脈を失い、人前に出られぬ恥多い晩年を過ごすことになるだろう。 聖人君子ではない我々が転落人生と無縁であるはずがない。 明日か来週か来月それとも来年にも転落しかねない危うさ、きわどさを誰もがもっている。 SやOは将来の我々かもしれない。 そう考えると人生というのは恐ろしいものである。 蜘蛛の糸一本でかろうじて吊り下がっているようなものか。 棺に蓋をするまで油断してはいられない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|