小さなこと

と、いう話を誰かに聞いたことがあります。
誰かは忘れましたが…。

毎週金曜になると、新聞の折込広告の大半が住宅関係のチラシで一杯です。
間取り見るの大好きなので、時間が有る時は一つ一つ、これは良い、こっちはイマイチ等と勝手に批評しながら眺めてます。
そこでいつも思う事があります。
みんな、ちゃんと居間のソファに座って生活してるのかしら？？？

先日も書いたのですが、我家は築１１年目の一戸建です。
でも別に私が建てたわけでは無く、我が親が建てたんですけど。
（いい年していつまで実家に居るんだ？と言う声は聞かない事にして話は進む。）
それ以前はずっと賃貸暮らしでした。

ちょうどその頃、私はインテリアの勉強をしていました。
（３回の話はもしかしたらこの辺で聞いたのかも）

勉強と同時に設計が始まり、地鎮祭、上棟と進んで行きました。
が、まあ、思い通りにならない事の多い事、多い事。
出来上がってからも眺めて「ああ・・・」と溜息ついてしまう部分も多々有りました。

でもねぇ、普通の人、３回は建てれないですから。。。
気に入らなかった所はもうあきらめるしか有りません。

そんな中でもこれは良かった！と今でもとっても満足している部分も勿論あります。

建てるに当たって、まず一番最初に悩むのが間取りですね。
（ここでは資金繰りの話は省きます。）
我家でも毎夜あーでもない、こうがいい、いやそうじゃない！と、散々紙上討論を繰返しました。

まず、最初に母が言ったセリフ。
「家が出来たらソファとダイニングセット買わなくちゃね。」

すいません。そんなの両方置けるほど広いＬＤは取れないんですけど。。。
（我家はいずれ両親二人になるので、土地も建物もちっさいのです。）

「でも、家建てたら、買わないと！」

いや、だから、置けないって。。。
第一、いままで二十数年、春～秋は座卓、冬は「おこた」で生活してきたあなたに椅子の生活が出来るのか？
結局、冬がきて寒くなったらソファの間に炬燵置いて、そこで食事するんでしょう？
て、いうか、母よ、あなたの大好きな昼寝は何処でするの？？？
（しょっちゅう昼寝してるし）

以上のやり取りによる説得の結果、我家はいわゆるＬＤＫのＬＤ部分にフローリングと同じ高さで畳を敷きこみ、めでたく、懐かしの「お茶の間」が完成したのであります。

勿論、さんざん抵抗した母は大満足。
昼寝には最適な間取りとなりました。

家は住む人に合わせて作るもので、住む人が合わせるものでは無いといいます。
でも実際、モデルハウスや参考設計等として広告に掲載されている家の大半は、実際の生活と合わない物が多いのでは無いかと思ってしまいます。

椅子に慣れて無い人がいきなり椅子式の生活をしても落ち着かないだろうし、正座に慣れてない人には畳の生活は辛いだろうと思うのですが、モデルハウスなどを見てしまうと、こんな家に住みたいという憧れが先に来てしまうのかもしれません。

もしこれから家を建てる方がこれを見ていらしたら、まずは自分の心地良い生活スタイルをリストアップする事から初めてみてください。

友達呼んで、みんなで料理を作りテーブルについて何時間でも飲んで食べる、という方に大きなソファセットは必要でしょうか？
逆に、夫婦共にお酒も飲まないし、趣味は大画面のテレビでDVD鑑賞、なんて方にはダイニングセットはコンパクトにして、座り心地の良い大きなソファをデン！と中心に置いてみるなんて如何でしょうか？

折角の一生に一度の御買物。自分の物。
我慢して住むことなど無くすために、家は自分に合わせて造りましょう。

と、私は言いたい。


新しい家に表札を掛けた時に実感するのでしょうか…
でも何でヤザワ？


大きいガレージ。値段見てびっくり