大学によって社会貢献の仕方はさまざまです。早慶東大と中堅以下の大学の役割はまったく異なる時代になってきました。ただ、どうしても大学以降は一部大学院に進みますが、大半は社会へ飛び出すわけで、社会へ送り出す機関として重要な役割を果たさなければなりません。そこで考えるわけですが、中堅以下の大学はどんな人間を送り出せばよいのか。
大学によって、本当に学生の質が異なっていると思います。しかし、その中でも社会人として使える人間を育てなければいけませんが、近年はリメディアル教育(=補習教育)が話題となるように、およそ以前の大学生レベルには及ばない”自称大学生”が増えていると思います。もちろん大学の教育レベルが問われますが、いわゆる大学教授に高校や中学生を指導するような指導レベルを求めるにはあまりに制度が整っていません。おそらく前述のリメディアル教育も大学教員ではなく、中高の非常勤講師や予備校講師に外注している学校が多いのではないのでしょうか。
要は大学4年間で小中高のレベルを取り戻し、社会人として使える人物を育てられるのか、ということですが、20歳前後の学生を鍛えるには4年間で十分下地は出来ると思いますし、やり直す能力はあるのではないかと思います。しかし、本人にやり直す気持ちがあるかどうかが最重要です。小中とまともに勉強をしてこずに、実際にアルファベットすらあやしい中学生もいましたが、それでもどこかの高校に合格してします。さらに最近の傾向「大学全入時代」が到来しアルファベットもできず、漢字もまともに書けない高校生が大学に合格してします。学内には勉強しに来ているとは思えない学生があふれ、授業中は携帯電話をいじり・・・ということが起こっていることが想像できます。そのような学生が果たして、数年後に社会人になるから”やり直す”という気持ちがあるか、もしくはそちらへ向けることができるのか・・・。正直なやむところです。
そう考えると、そのようになってしまった元を考えなければならないのではないかと。大学生になる前に、高校生になる前に、中学生になる前に下地を作っていかなければならないのではないかと。ただ、それでも大器晩成の学生はいるでしょうから、そのための受け皿としての大学という役割もありではないかと考えます。その場合は、更正プログラムのような、これまでの大学とは一線を画すような4年間のプログラムを組む必要があると思います。まさしく4年間教養学部として鍛えるような形を模索するべきではないか、と。
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Last updated
Jan 28, 2007 11:17:25 PM