キネマトホン

2005年/イスラエル・フランス・ベルギー・スペイン作品。純血を望む恋人の母親に気圧され破局したユダヤ系アメリカ人の女性（ナタリー・ポートマン）とイスラエルから彼女を乗せたままパレスチナ軍の攻撃で入院した夫に代わりに滞っている代金を回収するためヨルダン側のフリー・ゾーン（自由貿易地区）に向かうことになるイスラエルの女性タクシードライバー、そして回収相手である通称「アメリカ人」の妻でパレスチナ人女性のレイラの物語。あぁ、もう、面白いけどこの地域はややこしい、難儀です。でも、中東のややこしい状況を市井の人々の目線からみた作品は初めてです、僕は。面白いです、新鮮です、会話も風景も背負う歴史も。で、結局はなんも解決しないんすけど（笑）冒頭でナタリー・ポートマンが鼻水も気にせず泣き続ける横顔のバックに流れる歌が、金田一耕助シリーズで双子のお婆が歌う子守唄？のごとく映画全編を覆う呪いのごとく〜なのですが。結局、ナタリー・ポートマンはアメリカ人になっちゃうのかな。その道しかないか。てかその道もある幸せ？ここじゃなきゃの人とここじゃないどこかの人、私であるためにの人と私でない誰かの人（ちがうかなぁ？）見る機会があればぜひぜひお薦めです！
（140606鑑賞）





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