|
カテゴリ:本・朗読
1928年(昭和3)年「探偵趣味」4月初出。朗読時間約10分。昇給したのを機に青年は憧れのシルクハットを買って行きつけの港のホテルへ出向き馴染みの女を買う。その女はひどい肺病を患っていて一緒に死んでくれと懇願され男も憐れんで死のうと言うが翌朝一緒に行った友人にあの女はかさかき(梅毒)だと教えられる。伯爵だと嘘をついたシルクハット の虚勢が悲劇のロマンチックに誘い一夜明けて喜劇のピエロに。それさえもシルクハット のおかげで誰も君をかさかきだと蔑まないよと、青年の山高帽を安く譲り受けた友人に慰められる。ラスト、気を取り直した青年の隣で友人の浮かべた薄笑いの心情真意がめっちゃ気になるのでした。しかしこの頃の梅毒ってどれほどの絶望感だったのでしょう。それではいろいろ異なるけれどフッと思い出してしまった一曲、吉田拓郎「舞姫」(1978年松本隆作詞、吉田拓郎作曲)をどうぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.07.16 16:28:18
[本・朗読] カテゴリの最新記事
|