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テーマ:DVD映画鑑賞(13962)
カテゴリ:映画/サスペンス&スリラー
「まだ少し時間がある」 「モリアーティよ・・・私の依頼主。彼は教授よ。私は弱みを握られてるの」 「どんな弱みだ?」 吟遊映人は、なんと小学校のころからのシャーロキアンである。 と言っても、当時NHKで放送されていた英国グラナダテレビ制作による「シャーロック・ホームズの冒険」を欠かさず観ていたというホームズファンなのだが。 ホームズに扮した役者さんというのは、過去に何人もいるわけで、そのつど賛否両論が巻き起こった。 やはり人それぞれにイメージするホームズ像というものがあって、自分の好みに近ければ“ブラボー!”だし、自分のイメージと程遠ければ“これはホームズじゃない”となるわけだ。 そんな中、グラナダテレビ制作のホームズに扮したジェレミー・ブレットは素晴らしかった。 史上最高のホームズと評価され、ジェレミー・ブレットを超えるホームズは、この先現れないであろうとまで言われた。 本作「シャーロック・ホームズ」は、まずキャスティングからして度肝を抜いた。 なんとホームズ役にロバート・ダウニー・jrがキャスティングされるとは!? だが、ジェレミー・ブレットこそが正統なるホームズだと思い込んでいる視聴者の方々、安心していただきたい。 本作は、サー・アーサー・コナン・ドイルの小説から独立したオリジナル作品であると認識してみれば、これほど面白いホームズはないからだ。 原作にあるような“細面の色白で、神経質な表情、鋭角な顎”というホームズではないのだ。 ここではロバート・ダウニー・jrの演じる、やんちゃで無鉄砲という愛嬌溢れるホームズなのだから。 19世紀末のロンドンが舞台。 怪しげな黒魔術を操り、若い女性が次々と殺害される事件がちまたを騒がせる。 名探偵シャーロック・ホームズは、盟友ワトソンと共に、犯人がブラックウッド卿であることを突き止め、逮捕する。 ところが死刑を執行されたはずのブラックウッド卿は、本人の予告通り復活を果たす。 なんと、墓場にあるはずの死体が、別人の死体となって発見されるのだった。 ワトソン役に扮したジュード・ロウも、実に良かった。 雰囲気からすると、こちらの方がホームズ役のような気もするが、それは従来のホームズキャラに囚われている証拠であろう。 ラストで黒幕の名前が“モリアーティ教授”と出て来た時は、年甲斐もなくわくわくした。 オリジナルの「最後の事件」という章では、ホームズと互角の頭脳を持ったモリアーティ教授が対決するのだが、最高にスリリングで面白かった。 おそらく本作も続編が作られるのではなかろうか。 そんな気配の感じられるラストであった。 世界中のシャーロキアンが注目したであろう本作「シャーロック・ホームズ」を、とにかく一人でも多くの方々にご覧いただきたい。 イギリスの格調高い近代文学をひもとくきっかけとなれば、原作者であるコナン・ドイル氏も本望であろう。 一味も二味も違う、異色コンビのホームズとワトソンの軽快なドラマが堪能できるのだ。 2009年(米)、2010年(日)公開 【監督】ガイ・リッチー 【出演】ロバート・ダウニー・jr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。 See you next time !(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.07.26 08:01:59
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