ガラクタ少年
今日は「ガラクタ少年」という短編集の中のエレベーターという作品を紹介したい。このお話は1人の少年の成長物語を通じて人間の歴史や根源的な問題が記されている。ここで描かれている世界では、エレベーターの1階、1階が、一つの社会になっており、少年がエレベーターを下りながら様々な社会を体験していく。それぞれの階ごとに幾つかの「規則」が存在し、人はその規則を守りながら生活していく。その規則は「人と話してはいけない」であったり「人を傷つけてはいけない」だったり、、、たった一つの規則のせいで、それぞれの階に存在する社会は大きく異なっている。少年は下へ下へとくだり、最下階までたどり着くのだが、そこには無人の空間が広がっていた。結局、人は、自分自身の心の中に存在する人を憎む気持ちや破壊的な衝動を抑えることができず、滅亡してしまったのだ。この姿は何かに似ていないだろうか!?そう、私たち、人間の姿に似ている。私たち人間は社会生活を送るために規則を作り、遵守する。だけれども、ルールが社会生活を守ってくれたりするわけではないのだ。では、何が私たち人間の安全な暮らしを守り、より繁栄をもたらすのだろうか、、、、そのこたえは、このお話の中にある。テポドンが発射されるようなこの世の中で、是非あなたに読んでもらいたい作品だ。この本を買いたい人は、、以下をクリック!著者のHPはこちらから