清拭 構想
マグリットの「恋人」という作品。恋愛ってのは、子孫繁栄本能を核とした幻想だと思う。どうも私は恋というのが苦手らしい。コンビニのお弁当を買って、温めてもらうのを忘れて、「あー・・・」と思った。口に入れた瞬間、余計なものが何もくっついていないあまりにも純粋な「まずい」という言葉が発せられた。本当にまずかった。熱が加わると、美味しいのに。今まで食べていたコンビニ弁当の味は錯覚だったのだろうか?多分私はコンビニ弁当に恋をしていたのだ。愛してはいなかった。愛していたら、コンビニ弁当が冷えていても、「美味しい」と独りごちただろう。今日は冷蔵庫が空になった。空っぽの冷蔵庫は、何故か私に「お帰りなさい」と言った。多分、そういう事なんだと思う。リーインカーネンション。