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すでに「一帯一路」は中国だけのプジョジェクトではなくなっている。2015年には中国とロシアが一帯一路をユーラシア経済連合(アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、ロシア)と連結させると宣言しているように、プロジェクトは中国とロシアが共同で進め始めたのだ。 4月25日から27日にかけて北京で開催された第2回目の「一帯一路フォーラム」にはパキスタン、フィリピン、イタリアを含む126の国や地域の代表が参加したと伝えられている。そのフォーラムではロシアのウラジミル・プーチン大統領の演説が注目されていた。 冷戦に勝ったと浮かれたアメリカの支配層は傲慢、強欲、凶暴という本性をあらわにしてしまい、求心力を失いつつある。支配システムが崩れ始めているのだが、それを力で止めようとし、ますます情況を悪くしてしまった。 そうした中、忠実なるアメリカ支配層の僕である安倍晋三首相はフォーラムが開かれている最中、4月26日にワシントンDCでドナルド・トランプ大統領に会っている。フォーラムに出席したのは自民党の二階俊博幹事長だ。 イギリスの戦略を引き継いだアメリカはユーラシア大陸の周辺部を支配し、内陸部を締め上げようとしてきた。ジョージ・ケナンの封じ込め政策やズビグネフ・ブレジンスキーのグランド・チェスボードもその戦略に基づいている。 一帯一路は「海のシルクロード」と「陸のシルクロード」が組み合わされているが、海のシルクロードは米英が想定する封鎖帯を突破することを意味する。アメリカが日本を巻き込み、東シナ海や南シナ海で軍事的に中国を抑え込もうとしているのはそのためだ。マラッカ海峡の封鎖も考えているだろう。アメリカは中国に航行の自由は認めない。 また、陸のシルクロードを寸断するため、アメリカはジハード傭兵を投入していると見られている。新疆ウイグル自治区、カフカス、アフガニスタンでは活動しているが、次のターゲットはトルコとも言われている。ウクライナのクーデターにもそうした意味がある。 そうした中、ロシア経由のルートが重要性を増しているようだ。ロシアにはシベリア横断鉄道があるが、一帯一路がそれとリンクすることも間違いない。またロシアの協力で中国は北極海ルートでヨーロッパとつながる可能性が高まっている。そうなると、中国はマラッカ海峡、スエズ運河、パナマ運河のリスクが小さくなる。アメリカ政府が文句を言っているのはそのためだ。 苦境に陥っているアメリカは軍事力や通貨を使った恫喝を続けているが、そうした強硬策は中国とロシアをますます強く結びつけることになり、その2カ国へ多くの国々を接近させていくことになった。アメリカに従属する日本は追い詰められていく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.05.05 12:24:33
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