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2019.07.16
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 安倍晋三政権は投機市場のバブルを支え、日本をアメリカの戦争マシーンへ組み込むという政策を進めてきた。その政策は1%に満たない富裕層を豊かにし、大多数の庶民を貧困化させることになる。つまり、政策を変えない限り、いつまでたっても庶民が豊かになることはない。

 その実態を隠すために考えられた呪文が「トリクルダウン」である。富裕層を豊かにすれば富が非富裕層へ流れ落ちて国民全体が豊かになるというのだ。荒唐無稽なおとぎ話にすぎないことは明白だが、そのおとぎ話を今でも宣伝し、それを信じている人がいるらしい。

 来年、東京でオリンピックが開催されるようだが、開催地が東京に決まった2013年9月のIOC(国際オリンピック委員会)の総会で安倍は事実に反することを口にしている。プレゼンテーションで「福島の状況はアンダーコントロール」であり、「​汚染水による影響は0.3平方キロメートルの範囲内に完全にブロックされている​」と語ったのだ。

 2011年3月に炉心溶融という大事故があった東電福島第1原発の話だが、炉心が溶融してデブリ(溶融した炉心を含む塊)が落下、地中へ潜り込んでいる可能性もある。コントロールできていないことは明白だ。

 日本政府は2051年、つまり34年後までに廃炉させるとしているが、イギリスのタイムズ紙は​この原発を廃炉するまでに必要な時間を200年だと推定​していた。その推測も甘い方で、数百年はかかるだろうと考えるのが常識的だ。廃炉作業が終了した後、10万年にわたって放射性廃棄物を保管する必要もある。今から10万年前と言えば、旧石器時代だ。

 すでに原発事故が原因で相当数の人が死んでいる可能性が高い。例えば、医療法人の徳洲会を創設した徳田虎雄の息子で衆議院議員だった徳田毅は事故の翌月、2011年4月17日に自身の「オフィシャルブログ」(現在は削除されている)で次のように書いていた:

 「3月12日の1度目の水素爆発の際、2km離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたという。そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていたという。それは衣服や乗用車に付着した放射性物質により二次被曝するほどの高い数値だ。」

 ​事故当時に双葉町の町長だった井戸川克隆​によると、心臓発作で死んだ多くの人を彼は知っているという。セシウムは筋肉に集まるようだが、心臓は筋肉の塊。福島には急死する人が沢山いて、その中には若い人も含まれているとも主張、東電の従業員も死んでいるとしている。

 事故の翌日、2011年3月12日には1号機で爆発があり、14日には3号機も爆発、15日には2号機で「異音」がり、4号機の建屋で大きな爆発音があった。そして建屋の外で燃料棒の破片が見つかるのだが、この破片についてNRC(原子力規制委員会)新炉局のゲイリー・ホラハン副局長は2011年7月28日に開かれた会合で語っている。​発見された破片は炉心にあった燃料棒のもの​だと推測するというのだ。

 また、マンチェスター大学や九州大学の科学者を含むチームは原子炉内から放出された粒子の中からウラニウムや他の放射性物質を検出している。

 事故に伴って環境中に放出された放射性物質の放出総量をチェルノブイリ原発事故の1割程度、後に約17%に相当すると発表しているが、その算出方法に問題があるとも指摘されている。

 この計算の前提では、圧力抑制室(トーラス)の水で99%の放射性物質が除去されることになっているが、今回は水が沸騰していたはずで、放射性物質の除去は困難。トーラスへの爆発的な噴出で除去できないとする指摘もある。そもそも格納容器も破壊されていた。

 原発の元技術者であるアーニー・ガンダーセンは少なくともチェルノブイリ原発事故で漏洩した量の2~5倍の放射性物質を福島第一原発は放出したと推測している(アーニー・ガンダーセン著『福島第一原発』集英社新書)が、10倍程度だと考えても非常識とは言えない。

 放射線の影響は20年から30年後に本格化するともいわれているが、甲状腺の異常は数年前から増えている。2013年12月に成立した「特定秘密の保護に関する法律」によって政府は被害の実態を合法的に隠そうとしているのだろう。

 中曽根康弘、小泉純一郎、安倍晋三、菅直人、野田佳彦といった日本の総理大臣が推進した新自由主義がどういう情況を生み出すかは先例を見れば想像がつく。

 例えば、ソ連消滅後にボリス・エリツィンが新自由主義を推進したロシアの場合、一部のグループが国民の資産を盗み出して国外の巨大資本へ渡し、自らも巨万の富を築いた。そして生まれたのがオリガルヒ。日本にもオリガルヒになろうとしている人物がいる。

 言うまでもなく、そうした政策を続けていれば国は衰退していく。ロシアにしろ、日本にしろ、実権を握っている人びとは「自国」の衰退を気にしているとは思えない。個人的な利益を追いかけているだけだ。







最終更新日  2019.07.16 11:32:46
2019.07.15
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 7月6日に逮捕されたジェフリー・エプシュタインはビル・クリントンやドナルド・トランプといった有名人を友人に持つ金融業者で、元妻はギスレイン・マクスウェル。この女性の父親はイギリスのミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェルだ。

 ロバートは1960年代からイスラエルの情報機関に協力、あるいはそのエージェントだったと人物で、イギリスやソ連の情報機関ともつながっていたと言われている。

 1980年代に彼はイスラエルの情報機関がトラップドアを組み込んだコンピュータ・システムを販売しているが、その際、彼の下でジョン・タワー元米上院議員も働いていた。

 タワーは1985年に議員を引退したが、86年に国家安全保障会議やそのスタッフとイラン・コントラ事件の関係を調べる特別委員会(タワー委員会)の委員長に就任している。

 1989年にジョージ・H・W・ブッシュ大統領はタワーを国防長官にしようとするが、議会に拒否された。アルコールや女性の問題が原因だとされたが、実際はタワーがイスラエルの「スリーパー」だということが発覚したためだと言われている。

 ロバートは1991年8月にCIAの工作資金8億ドル近くを持ってソ連へ入り、KGBの幹部へ渡したとされている。その工作とはソ連の体制転覆(ハンマー作戦)だったという。

 その4カ月前、1991年4月にタワーは搭乗していた近距離定期便がジョージア州ブランズウィック空港付近で墜落して死亡した。同じ年の11月にはマクスウェルの膨張した裸の死体がカナリア諸島沖で発見されている。ギスレインがアメリカへ渡るのはその直後だ。

 こうした背景があるため、ジェフリー・エプシュタインはイスラエルの情報機関モサドと関係があるという噂もある。パーティーに有力者を誘い、そこで若い女性をあてがい、寝室での一部始終を撮影、後にエプシュタインは女性が未成年だということを明かし、脅していたと言われている。そこで麻薬が使われるかもしれない。そこに情報機関が関与していたのではないかというわけだ。

 エプシュタインはベア・スターンズで投資の世界へ入り、何らかの手段で大金持ちになった人物である。カリブ海に「乱交島」と呼ばれる島や「ロリータ・エクスプレス」と呼ばれる航空機を所有できる人はウォール街にも多くない。単純な売春ビジネスでそれほど儲けることはできないだろう。

 弱みを握られた富豪はエプシュタインのファンドに「出資」していたのではないかという推測がある。資金はオフショア市場へ流れ、姿は見えなくなる。その資金がさまざまな企業へ投資されることもありえるだろう。その企業が日本で言うところの企業舎弟やフロント企業であっても不思議ではない。







最終更新日  2019.07.15 11:36:11
2019.07.14
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 ロシア政府はカザフスタンとの国境地域からベラルーシに至る有料自動車道路の建設を承認したという。1兆円を超すと見られている総工費は中国を含む民間からの出資で賄われるようだが、ロシア政府には最低限の収入(約600億円)の保証が求められている。

 中国とロシアは2015年に一帯一路(BRI/帯路構想)をユーラシア経済連合(アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、ロシア)と連結させると宣言しているが、これに合致すると言えるだろう。

 ロシアが2011年夏の段階で経済的なつながりを朝鮮半島へ延ばそうとしていた。ドミトリ・メドベージェフ首相がシベリアで朝鮮の最高指導者だった金正日と会い、110億ドル近くあったソ連時代の負債の90%を棒引きにし、鉱物資源の開発などに10億ドルを投資すると提案した。

 朝鮮がロシアのプランに同意すれば、シベリア横断鉄道を延長させ、朝鮮半島を縦断、釜山までつなげることが可能。鉄道と並行してエネルギー資源を輸送するパイプラインの建設も想定されていたはずだ。

 このプランは現在も生きていて、中国のBRI(帯路構想)と結びついている。朝鮮半島の問題が解決されれば、釜山からドイツのハンブルグまで鉄道や道路でつながることになる。

 これは日本にとってもメリットのある話だが、それは日本のアメリカへの従属度が低下することを意味する。これはアングロ・サクソンの支配グループに従属することで自らの地位と富を維持してきた日本のエリートたちにとって好ましくない。アメリカの意向に沿う形で中国との関係を悪化させたが、その副作用が強すぎて軌道修正しているようだが、今は韓国との関係を悪化させている。

 






最終更新日  2019.07.14 13:53:33
2019.07.13
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 トルコ国防省によると、ロシア製防空システムS-400の配備が始まった。アメリカ政府からの圧力を跳ね返しての購入で、トルコのアメリカ離れが加速するかもしれない。NATOの加盟国がアメリカを離れ、ロシアへ接近する意味は小さくない。

 S-400の購入をトルコがロシアに持ちかけたのは2016年11月頃、その翌年の9月には購入契約が結ばれたと発表される。トルコにアメリカ離れを決意させたのは、その年の7月15日の出来事だろう。武装蜂起があったのだ。

 2015年までトルコはシリア侵略でアメリカと手を組み、11月24日にはトルコ軍のF-16がロシア軍のSu-24を待ち伏せ攻撃で撃墜している。

 勿論、トルコが独断で実行できる作戦ではない。アメリカ軍の承認、あるいは命令があったはずだ。撃墜の当日から翌日にかけてポール・セルバ米統合参謀本部副議長がトルコのアンカラを訪問していた事実は無視できない。

 ところが、トルコは翌年の6月下旬にロシア軍機の撃墜を謝罪、7月13日にトルコ首相はシリアとの関係正常化を望んでいることを示唆する。戦争が長引き、トルコは経済的に耐えられなくなっていた。

 ロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入したのは2015年9月末。その年に入るとバラク・オバマ大統領は戦争体制を整え、シリアへアメリカ軍は直接侵攻すると見られていた。実は、リビアと同時にシリアへもアメリカ、イギリス、フランスを中心とする連合軍は軍事侵攻することになっていたのだが、シリアだけ延長されていた。2015年に軍事侵攻しようとしたのだろうが、ロシア軍の介入でそれができなくなった。

 トルコのロシア接近を見てアメリカはクーデターを目論んだと見られているが、この計画は事前にロシアが察知、トルコ政府へ伝えていた。クーデターが失敗したのはそのためだ。当然のことながら、「同盟国」であるはずのアメリカからは通報はなかった。

 このクーデター未遂に関し、レジェップ・タイイップ・エルドアン政権はその首謀者をアメリカへ亡命中でCIAの保護下にあるとも言われているフェトフッラー・ギュレンだと主張、そのギュレンを引き渡すように要求したが、拒否されている。

 それだけでなく、トルコはクーデター計画の背後にはアメリカ中央軍のジョセフ・ボーテル司令官やジョン・キャンベルISAF司令官がいたと主張している。

 トルコはイランとも友好関係を結びつつあるが、シリア西部のイドリブではシリア政府と対立している。シリア政府を転覆させるために送り込んだ傭兵をどうするのかは大きな問題。イドリブの問題をロシアが解決したなら、アメリカの置かれた状況はさらに悪くなる。そうならないよう、あらゆる手段をアメリカは使うだろう。







最終更新日  2019.07.13 03:22:59
2019.07.12
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 イランが運行するタンカー「グレイス 1」をイギリスの海兵隊がジブラルタル沖の公海上で拿捕した後、IRGC(イラン革命防衛隊)の元司令官が報復としてイギリスの艦船を拿捕するべきだと発言した。

 それを受けてイギリスのBPが運行する「ブリティッシュ・ヘリテイジ」はサウジアラビアの沿岸近くへ避難。アメリカ政府の高官はIRGCの艦船5隻が「ブリティッシュ・ヘリテイジ」に近づいたと話しているが、IRGCの司令官はそうした事実はないと否定している。

 イギリスによるイランのタンカー拿捕は海賊行為に等しく、報復されても仕方がない。アメリカやイギリスはそれを狙っていたのだろう。自分たちの行為は棚に上げてイランを批判、攻撃の口実にしようということだ。

 本ブログでは何度か指摘したが、アメリカ軍の幹部はイランへの軍事侵攻を嫌がっている。イラクを先制攻撃したときは大量破壊兵器、今回は核開発を口実にしようとしている。イラクの大量破壊兵器は嘘だった。今回は核兵器の開発に結びつけようとしているが、これも事実の裏付けがない。

 アメリカ軍が開戦に反対しているもうひとつの理由はイラクの時と同じで、作戦が無謀だということ。

 2003年にイラクを侵略する際、ドナルド・ラムズフェルド国防長官は10万人で十分だと主張していたが、エリック・シンセキ陸軍参謀総長(当時)は治安を保つためには80万人が必要だとしていた。結局、約31万人が投入されたのだが、足りなかった。

 そのイラクの人口は約2600万人であるのに対し、イランは8100万人。3倍強だ。イラクで80万人が必要だったという想定が正しいとするならば、イランでは240万人以上が必要ということになる。そこでヨーロッパや日本のような属国に派兵を求めるつもりなのだろうが、それでも足りない。

 シリアでも言えることだが、「限定的な戦争」を望んでも、都合良く短期間で終えることは簡単でない。イランの場合、中東全域に戦乱が拡大する可能性も小さくはない。短期間で終結させるという前提で戦争を始めること自体、無謀だ。

 こうした無謀な戦争を誰が望んでいるのかということだが、国ではイスラエルやサウジアラビア。いずれもイギリスが作り上げた国だ。

 アメリカとイランとの関係が一気に緊張するのはドナルド・トランプ米首相が5月8日、JCPOA(包括的共同作業計画)からの一方的な離脱を宣言してから。

 このJCPOAは2015年7月に発表されて翌年の1月に発効。署名したのは国連の常任理事国(中国、フランス、ロシア、イギリス、アメリカ)とドイツのP5+1、さらにEUとイランだ。

 このときのアメリカ大統領はバラク・オバマだが、その年にはシリアに対する軍事侵略の準備を整えつつあった。シリアに対する直接的な軍事介入に慎重な姿勢を見せていたチャック・ヘーゲル国防長官やマーチン・デンプシー統合参謀本部議長が排除され、好戦派に交代させているのだ。ヘーゲルは2015年2月に解任、デンプシーは同年9月に再任が拒否されている。

 ヘーゲルの後任長官に選ばれたアシュトン・カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張、ダンフォードの後任議長のジョセフ・ダンフォードはロシアをアメリカにとって最大の脅威だと主張する軍人だ。

 2014年にはダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)が売り出されたが、12年の段階でそうなることを警告する報告がホワイトハウスへ提出されている。

 この報告をしたのはアメリカ軍の情報機関DIA。当時、オバマ政権はシリアの反政府軍への支援を進めていた。すでにリビアの戦争でアメリカ/NATOはアル・カイダ系武装集団を使っていることが判明、そこでシリアでは「穏健派」を助けているのだと主張していた。

 それに対し、​DIAが2012年8月にホワイトハウスへ提出した報告書​には、シリアで政府軍と戦っている武装勢力の主力はサラフ主義者やムスリム同胞団で、アル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)という名称も書かれていた。


 さらに、オバマ政権の武装勢力支援策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告が2014年にダーイッシュという形で現実なったのだ。

 DIAが報告書を出した2012年8月当時、オバマ政権はシリアを軍事侵略する口実として化学兵器を考えていたことがわかっている。シリアに対する直接的な軍事介入の「レッド・ライン」は生物化学兵器の使用だとバラク・オバマ大統領が宣言したのだ。ジョージ・W・ブッシュ政権がイラクを先制攻撃するときと同じ手口だ。オバマはチェンジしていない。

 その化学兵器を口実に使うという策略はロシアのアドバイスでシリア政府が化学兵器を廃棄したこともあり、思惑通りには進んでいない。そうした中、登場してきたのがダーイッシュ。その残虐性が演出され、アメリカ軍の介入を正当化しようとした可能性が高い。

 このダーイッシュを使った計画は2015年9月末にロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入したことで破綻する。それから間もなくして、シリア侵略でアメリカの同盟国だったトルコが離脱、ロシアへ接近している。

 1992年にソ連が消滅、ロシアがアメリカの属国になったという前提で始まったアメリカの世界制覇プランはロシアの再独立で迷走している。ロシアを再属国化するのが先か、イランが先かでシオニストは割れた。しかもシオニストの戦略にアメリカ軍が異を唱えている。

 軍も割れているようだ。統合参謀本部ではイラン攻撃に否定的な意見が多いようだが、中央軍や特殊作戦軍は違う。6月17日と18日にヘンリー・キッシンジャーは国防総省を訪問、17日にはマイク・ポンペオがフロリダのマクディル空軍基地で央軍や特殊作戦軍の人間と会っている。

 支配層内部の反対を押し切って開戦に持って行くためには、それだけ衝撃的な出来事を演出する必要があるだろう。







最終更新日  2019.07.12 12:06:01
2019.07.11
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 トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領によると、ロシア製防空システムS-400を輸送機へ積み込む作業が進んでいて、予定通りにトルコへ配備されるという。

 この取り引きにアメリカ政府は強く反対、アメリカ製戦闘機F-35の売却を中止すると警告していた。ほかにもさまざまな圧力も加えられているはず。トルコはアメリカから購入した武器や兵器の部品をストックのために大量購入しているとも言われている。

 F-35が欠陥機であることは有名な話で、現在はロシアの戦闘機の方が低価格で高性能。問題は切り替えがスムーズに進むかどうかだろう。

 トルコはロシアから天然ガスを運ぶパイプラインの建設をアメリカからの圧力もあって2015年12月に中止したが、16年に入ってトルコはロシアへ再接近、建設再開を決めた。2018年11月には完成している。

 現在、ロシアと戦略的な同盟関係にある中国ともトルコは関係を強化している。6月28日から29日にかけて大阪でG20首脳会議が開催されたが、その直後に​エルドアンは中国を訪問​、経済的な結びつきを強めるための話し合いを行った。

 中国にとってトルコとの関係強化は経済だけでなく、新疆ウイグル自治区の問題でもプラスになると見られている。この地域はBRI(帯路構想、かつての一帯一路)にとって重要で、サラフ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)、ムスリム同胞団を中心とする傭兵をアメリカはこの地域へ潜り込ませていると言われている。

 この地区から相当数のウイグル人がシリアなどへ戦闘員として送り込まれていたが、シリアではロシア軍の攻撃で傭兵部隊は敗走、ウイグル人も出身地へ戻る可能性がある。

 新疆ウイグル自治区の場合、アメリカは戦略として戻そうとするだろうが、中国とトルコの友好促進は新疆ウイグル自治区の安定化につながる可能性が高い。

 ロシアと中国はトルコだけでなくインドやパキスタンとの関係を強めつつある。アメリカが経済的、あるいは軍事的に恫喝するほど相手をロシアや中国の方へ追いやっているようだ。







最終更新日  2019.07.11 04:05:10
2019.07.10
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 南シナ海は周辺国、つまりブルネイ、中国、台湾、マレイシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムが領海を巡って対立しているのだが、軍事的な緊張を高めているのはアメリカだ。

 フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は7月5日、アメリカを皮肉る演説をしたようだ。​アメリカはフィリピンに中国を攻撃させようと圧力をかけ、扇動し、誘惑していると指摘したうえで、戦乱を望んでいるならアメリカ自身が軍用機や軍艦をその海域へ派遣し、最初の一撃をアメリカが発射しろと口にした​と伝えられている。1、2隻の軍艦を航行させるだけでなく、戦争したいなら自分でしろというわけだろう。

 ドゥテルテは2016年に実施された選挙でベニグノ・アキノ3世を破り、同年6月から大統領を務めている。この人物は暗殺されたベニグノ・アキノとその妻で大統領になるコラソン・アキノの息子。両親と同じようにアメリカの支配層と緊密な関係にあり、CIAの活動に協力していた。ベニグノ・アキノ3世は南シナ海の問題で中国との対決姿勢を鮮明にしていた。

 それに対し、ドゥテルテ大統領は大統領に就任した直後からアメリカの属国から脱する意思を見せ、中国と友好的な関係を結ぼうと積極的に動く。

 中国と戦争を始めても勝てる見込みはなく、アメリカが介入してくると国がどのような状態になるかは、アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ウクライナを見れば明確。外交的に解決しようとするのは合理的な判断だが、それをバラク・オバマ政権もドナルド・トランプ政権も許せなかった。

 ドゥテルテによると、2016年9月の段階でフィリピンの情報機関からオバマ政権が彼を殺したがっているという報告を受けたという。そして2017年5月、フィリピン南部にあるミンダナオ島のマラウィ市をマウテ・グループやアブ・サヤフ、つまりダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)系の武装集団が制圧した。この島では以前からダーイッシュが活動、市内には500名程度の戦闘員がいると推測されていたが、アメリカ軍は活動を容認していた。勿論、中東と同じように、ここでもダーイッシュはアメリカの傭兵だ。







最終更新日  2019.07.10 14:33:46
2019.07.09
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 有名人を顧客にした「小児性愛ネットワーク」を運営していた疑いが持たれ、7月6日に逮捕されたジェフリー・エプシュタインの元恋人、ギスレイン・マクスウェルの父親はミラー・グループの総帥だったロバート・マクスウェルだ。

 ロバート・マクスウェルはイギリスやイスラエルの情報機関に協力していた人物で、1991年にソ連のミハイル・ゴルバチョフを排除してソ連を消滅させたCIA人脈とKGBの腐敗幹部が共同して実行したハンマー作戦で両機関をつなぐ役割を果たしたと言われている。

 ソ連消滅は1991年12月だが、その前の月にマクスウェルの膨張した裸の死体がカナリア諸島沖で発見された。それからまもなくしてギスレイン・マクスウェルはイギリスからアメリカへ渡り、ジェフリー・エプシュタインと親しくなる。そのジェフリーが生まれ育ったイギリスでも「小児性愛ネットワーク」が問題になり、1998年には摘発されそうになっている。


 グレーターロンドンの​ランベス区の警察の捜査で小児性愛の容疑者12名が浮上、その中にはトニー・ブレア政権の閣僚も含まれていた​のだが、上層部の命令で捜査は中止になり、捜査官は別の部署へ異動させられた。ブレア自身にも小児性愛者だという噂がある。







最終更新日  2019.07.09 16:25:44
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 ジェフリー・エプシュタインなる人物が7月6日に性犯罪の容疑で逮捕された。同時に家宅捜索も受けているのだが、その際に金庫から猥褻な少女の写真が発見されたと発表されている。

 この事件が表面化する切っ掛けは、2005年にフロリダの警察を訪れた女性の話。14歳になる義理の娘がエプシュタインの自宅で猥褻な行為をされたというのだ。そこから内偵捜査が始まり、11カ月後に家宅捜索している。

 捜査の中でエプシュタインが有力者へ少女を提供、行為を秘密裏に撮影して恐喝の材料に使っていたことが捜査で浮かび上がる。エプシュタインは有罪を認め、懲役18カ月の判決を受けるのだが、刑務所へは入っていない。寛大な処置と言えるだろう。

 有力者への少女提供が大がかりなものだった可能性もある。ある人物がエプシュタインの自宅から少なからぬ有名人の連絡先が書かれた「黒い手帳」を持ち出し、5万ドルで売ろうとして情報が漏れたのだ。2009年のことである。その人物は手帳について、「​小児性愛ネットワーク​」を解き明かすものだとしていた。

 2016年に実施されたアメリカ大統領選挙の投票日の直前、ひとりの女性がドナルド・トランプから13歳の時にレイプされたと訴え出た。ヒラリー・クリントン陣営は喜んだようだが、この話はクリントン陣営にとっても好ましくなかった。そのリストの中にはビル・クリントンも含まれていたのだ。

 リストにはトランプやクリントンのほか、イスラエルの首相だったエフード・バラク、ハーバード大学のアラン・ダーショウィッツ教授、イギリスのアンドリュー王子の名前も含まれ、エプシュタインの事件を掘り下げることは難しいだろうという見方もあった。実際、エプシュタインは軽い処罰で終わっている。

 ダーショウィッツは法律の専門家で、エプシュタインの弁護団に名を連ねていたが、イスラエルを批判する人物を激しく攻撃してきたことでも知られている。中でも有名な犠牲者がイスラエルによるパレスチナ弾圧を批判していた研究者のノーマン・フィンケルスタイン。

 デポール大学で働く任期制の教員だったフィンケルスタインが終身在職権を得ることが内定した際、ダーショウィッツは反フィンケルスタインのキャンペーンを数カ月に渡って展開、大学に圧力をかけて彼との雇用契約を打ち切らせてしまったのである。ダーショウィッツのようなシオニストはフィンケルスタインのようなユダヤ人を「自己憎悪」という用語を使って批判する。

 さらに、フィンケルスタインの著作が世に出ると聞くとダーショウィッツ教授はカリフォルニア大学出版やカリフォルニア州の知事だったアーノルド・シュワルツネッガーに働きかけて出版を止めさせようとしている。

 有力者を相手にした「小児性愛ネットワーク」が存在するという話は1988年にも浮上している。偽情報だということになっているが、事実だとする見方は消えていない。2016年の大統領選挙で「ピザゲート」が話題になったのも、こうした権力犯罪がもみ消されてきたと少なからぬ人が思っているからだろう。

 勿論、日本でそうしたことが行われていないとは言えない。







最終更新日  2019.07.09 13:08:03
2019.07.08
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 ギリシャで行われた総選挙でND(新民主主義党)が議席が過半数を獲得、同党のキリアコス・ミツォタキスが新しい首相に就任する見通しだ。アレクシス・チプラス首相が率いるシリザ(急進左派連合)は大きく議席を減らした。シリザは5月下旬の欧州議会選で敗北、10月までに予定されていた選挙を前倒しで実施したわけで、予想通りの結果である。

 シリザが有権者の支持をなくした理由は明確。公約を破ったからだ。ギリシャで財政危機が表面化した際、ECB(欧州中央銀行)、IMF(国際通貨基金)、そして欧州委員会で編成される「トロイカ」は欧米の巨大金融機関を救済するために尻拭いを庶民に押しつけようとする。それが緊縮財政。

 ギリシャの財政危機を招いたのは年金制度や公務員の問題だと西側のメディアは宣伝していたが、それでは危機が急に深刻化した理由が説明できない。そもそもギリシャの財政を悪化させた最大の要因は第2次世界世界大戦や軍事クーデターによる国の破壊だ。

 そうした経済状態だったギリシャだが、それでも破綻が差し迫っていたわけではなかった。経済破綻に向かってギリシャが暴走をはじめた直接的な原因は、2001年に通貨をドラクマからユーロへ切り替えたことにある。この切り替えでギリシャは経済的な主権を失い、ギリシャ政府は独自の政策を打ち出すことができなくなっていた。

 実は、EUのルールに従うとこの通貨切り替えはできないはずなのだが、切り替えられた。そこには不正が存在している。財政状況の悪さを隠したのだ。その作業で中心的な役割を果たしたのが巨大金融機関のゴールドマン・サックス。財政状況の悪さを隠す手法をギリシャ政府に教え、債務を膨らませたのである。

 その手法とは、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)などを使って国民に事態を隠しながら借金を急増させ、投機集団からカネを受け取る代償として公共部門の収入を差し出すということが行われていたという。借金漬けにした後、「格付け会社」がギリシャ国債の格付けを引き下げて混乱は始まった。

 ギリシャを破綻させる作業が続いていたであろう2002年から05年にかけてゴールドマン・サックスの副会長を務めていたマリオ・ドラギは06年にイタリア銀行総裁、そして11年にはECB総裁に就任している。

 昔から金融資本は緊縮財政を主張してきた。年金や賃金を減額し、社会保障の水準を下げ、失業者を増やすことになる政策だ。つまり、庶民へ流れるカネの流れを絞り、金融機関を儲けさせようというわけだ。

 そうした理不尽な要求をギリシャ人は拒否、2015年1月に行われた総選挙でシリザを勝たせたのである。その年の7月に行われた国民投票で61%以上がトロイカの要求を拒否したのは当然だろう。

 そこでアメリカのバラク・オバマ政権はギリシャの内政に干渉する。2015年3月にネオコンのビクトリア・ヌランド国務次官補をギリシャへ派遣したのだ。ヌランドはチプラス首相に対し、NATOの結束を乱したり、ドイツやトロイカに対して債務不履行を宣言するなと警告、さらにクーデターや暗殺を示唆したとも言われている。イギリスのサンデー・タイムズ紙は7月5日、軍も加わったネメシス(復讐の女神)という暗号名の秘密作戦が用意されていると伝えていた。

 チプラス政権は西側金融資本を救済する政策を実行するだけでなく、アメリカやイスラエルとの間でEMA(東地中海同盟)を結ぶ。2018年春からギリシャのラリサ空軍基地はアメリカ軍のUAV(無人機)、MQ-9リーパー(プレデターBとも呼ばれる)の拠点として運用されている。

 さらに、カルパトス島でアメリカ軍とギリシャ軍の基地を建設、アメリカ軍のF22戦闘機の拠点にしようという計画もあるようだ。この島はエーゲ海のデデカネス諸島に属し、ロードス島とクレタ島の中間にある。

 また、ギリシャ政府は同国の東北部にあるアレクサンドルポリをイスラエルから天然ガスを運ぶためのハブ基地にしようと目論んでいる。地中海の東側、リビア、エジプト、パレスチナ(ガザ)、イスラエル、レバノン、シリア、トルコ、ギリシャを含む地域に天然ガス田があり、その利権をイスラエルとそのスポンサーが手に入れようとしている。この資源調査に加わったノーブル・エナジーのロビイストにはビル・クリントン元米大統領が含まれている。

 ノーブル・エナジーは2010年、イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模ガス田を発見したと発表したが、USGS(アメリカ地質調査所)の推定によると、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。

 昨年(2018年)8月、ギリシャに対するESM(欧州安定メカニズム)の第3次金融支援が終了し、8年間におよぶ支援を脱却したと報道されたが、予定通り進んでも債務の返済にはあと半世紀は必要だとされている。しかも「支援」の過程で経済は大幅に縮小、若者や専門技術を持つ人びとを中心に約40万人のギリシャ人が国外へ移住、メンテナンスを放棄したことからインフラを含む700億ユーロ相当の資産が失われた。ギリシャ危機が終わったのではなく、ギリシャという国が終わったのだと言われるのは、そのためだ。

 チプラス政権は西側の巨大金融資本のために働いた。そのチプラスから首相の座を引き継ぐミツォタキスはアメリカで仕込まれた人物。つまり、1986年から90年にかけてハーバード大学、92年から93年にかけてスタンフォード大学で学び、93年から95年にかけて在籍したハーバード・ビジネス・スクールでMBA(経営学修士)を得ている。







最終更新日  2019.07.08 11:17:38

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