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ロシア軍の核生物化学防護部隊を率いているイゴール・キリロフ中将は3月7日に記者会見を開き、ウクライナの生物兵器の研究開発施設から回収した文書について語った。ウクライナにはアメリカのDTRA(国防脅威削減局)にコントロールされた研究施設が30カ所あるという。この問題はCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動に飛び火する可能性もある。 2月24日にロシア軍はウクライナに対する攻撃を開始。巡航ミサイル「カリブル」などで航空基地が破壊されたと言われているが、その際にウクライナの生物兵器研究開発施設も狙われたとされていた。アメリカ側の証拠隠滅を防ぐためだというのだ。当初、アメリカ側は「偽情報」だとしていたが、そうした施設が存在していたことは記録に残っている。 3月8日には上院外交委員会でビクトリア・ヌランド国務次官はウクライナの施設で研究されている生物化学兵器について質問され、ロシア軍に押収されるかもしれないと懸念している。つまり、ウクライナの研究施設で生物化学兵器の研究開発が行われていたことを否定しなかった。 アメリカの支配層は政府だけでなく、配下のハイテク企業に検閲を強化させ、自分たちにとって都合の悪い情報の発信を妨害しているが、それでもウクライナにおける生物化学兵器の研究開発を含め、世界にはさまざまな情報が飛び交っている。情報源の信頼度、ほかの情報との整合性、歴史的な分析などを行い、その情報を評価するわけだが、はなから「X政府や軍部からの情報はもちろん全く信頼できない」と切り捨てるわけにはいかない。 しかし、本ブログでも繰り返し具体的に書いてきたように、アメリカが「言論・表現の自由や取材・報道の自由を権力と暴力で弾圧している」国だということは否定できない。1980年代以降、その傾向は加速度的に強まってきた。2011年春に始まったリビアやシリアに対する侵略戦争以降、西側有力メディアの「報道」から事実を探すことは容易でなくなったが、それでもアメリカの有力メディアを信頼している人は少なくない。「アメリカ様信仰」だ。 2012年の前半、メルキト東方典礼カトリック教会の修道院長、フィリップ・トルニョル・クロがシリアへ入って調査、その報告をローマ教皇庁の通信社が伝えている。 彼によると、「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている」。この指摘はウクライナにも当てはまる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.03.10 13:49:55
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