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ドンバス軍とロシア軍はリシチャンシクを攻略、ルガンスク全域を制圧したとロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は発表した。ウクライナ国防省の広報官はBBCに対し、ロシア軍はリシチャンシクを完全にはコントロールできていないとした上で、「我々は勝っている」と主張していたが、現地から伝えられている映像を見ると、ロシア側の発表が正しいようだ。 ドンバスでは西側の記者も取材している。ドイツ人ジャーナリストのアリナ・リップ、フランス人ジャーナリストのアン-ローレ・ボンネル、カナダ人ジャーナリストのエバ・バートレットが有名だが、フランスの有力メディアTF1やRFIのスタッフ、またロシアやイタリア人の記者も現地で取材しているようだ。 ドイツのシュピーゲル誌が伝えたBND(連邦情報局)の分析通り、ウォロディミル・ゼレンスキー政権が送り込んだ部隊は7月で抵抗を終えざるをえなくなり、ロシア軍は8月にドンバス全域を制圧するかもしれない。 リシチャンシクでも解放された人びとはクーデター体制が送り込んだ軍や親衛隊を批判している。住民にとってこうした戦闘集団は占領軍。2014年から8年にわたり、彼らは死と隣り合わせの生活を強いられてきた。その緊張から解放された様子が映像に収められている。ドンバスで解放された人びとは異口同音にウクライナの軍や親衛隊、特に親衛隊の残虐行為について語っているが、リシチャンシクでも同じだ。 ゼレンスキー政権は3月からドンバス制圧戦を始める計画だったことを示す文書がロシア軍によって回収されているが、その直前にロシア軍が動いた。西側諸国は配下の有力メディアを使って大々的な宣伝戦を展開しているが、戦況自体に影響を及ぼすことはできなかったようだ。 アメリカ/NATOは宣伝だけでなく、ゼレンスキー政権へ携帯式対戦車ミサイル「ジャベリン」など大量の兵器を供給してきた。当初、アメリカ/NATOはウクライナへ持ち込む兵器をウクライナの西端、ポーランドとの国境近くにあるヤボリウ基地へ集積、そこで軍事訓練も行われているとロイターは2月4日に伝えていた。 ヤボリウ基地をロシア軍は3月13日に巡航ミサイルで攻撃。ニューヨーク・タイムズ紙はその基地がウクライナ軍と西側の軍隊とを結びつける場所で、重要な兵站基地であると同時に外国から来た戦闘員を訓練するセンターでもあるとしている。 その後、ロシア軍に歯が立たないウクライナ軍は西側に高性能兵器の供給を求め、フランスからカエサル155mm自走榴弾砲、アメリカからHIMARS(高機動ロケット砲システム)、またイギリスからはM270 MLRS(M270多連装ロケットシステム)も供給された。こうした兵器でドンバス(ドネツクとルガンスク)の住民を攻撃しているようだ。 しかし、兵器を扱える兵士が足りているとは思えない。だぶついた兵器は中東やブラックマーケットへ横流しされているという情報もある。最終的にはアメリカが戦乱を引き起こそうとしている場所へ流れていくのだろうが、それらがEUやアメリカへ流れ込まないとは言えない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.07.07 16:01:53
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