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Debate Focus on the Resolution

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2021.12.22
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1. 自己紹介

1982年に上智大学に入学、ESS Debate Sectionでディベートを行いました。

卒業後数年、ESSのディベート大会のジャッジを行った後、米国に留学(MBA)。

NDTDistrict(各大学が開催するDebate Tournament)の大会を観戦に行きました。

その頃からディベート界にいる人は、松本さん(青学黄金期のディベータ―、既に卒業してジャッジでした)、瀬能さん(上智の1学年下)、渡辺さん(慶応で2学年下)です。

 

2. ジャッジングフィロソフィー

最近では、10年程前からJDANADEでジャッジしています。

自分では、Policy-making Paradigm(メリット・デメリットの比較)が中心ですが、以下の要素は強いと思います。

・Winning issueは最終反駁(2NR2AR)議論すべき、Dropした議論は考慮しない

・肯定側第一反駁(1AR)でメリットが触れられない場合、肯定側にとってのメリットは最大で立論(1AC、・2AC)の証明された・残っている範囲に留まる

判定に際して、肯定・否定の双方の証明の内容と議論を検討した上で、

・プランを採択する価値があるのか(試合の中では、僅かにメリットが残っている場合も、それは現状を「わざわざ」変革する理由となるのか)

 

今回はお話をいただいたのですが、「一院制の議論」specificはありません。ただ、この論題をジャッジして感じたことという事でお許しをいただきした。あらかじめ、Pre-emption!です。

 

一院制のシーズン、練習試合に2日、大会当日と計3日間でジャッジをしました。そんな中、感じたことを書いてみます。

 

一院制の印象的な展開として(CPKがない場合)、

肯定側が、メリットとして、参議院廃止に伴う経費(歳費)削減、(一院のみの議論による)時間削減をあげる一方で、

否定側が、デメリットとして、(参議院廃止に伴い)慎重な議論が行われない、時間を要して議論をすることにより、新たな・隠れていた問題が浮かび出てくる

というパターンでした。

 

立論(肯定側・否定側)の段階では、良い議論・証拠資料が出てくるのですが。反駁からはあまり展開しないという状況にも出会いました(すこし残念)。具体的には、

・経費(歳費)削減、●●億円が削減されるが、その重要性は

・時間削減(速やかな議論)により法案が可決されるが、その重要性は

・新たな・隠れていた問題が浮かび出る前に可決されることによる、その深刻性は

という点をお互いに論じ合う(最終反駁まで)という状況が続きます。(その議論自体は重要なのですが)が、平行線となって、試合が終了するという展開です。。。

 

判断基準

この様な展開になった場合、それぞれの議論の評価、そしてそれに基づく判定(勝敗)はジャッジ(審判)に委ねられます。その様な状況に陥ることを回避するために、トップ・ディベータ―が行っているのが、この試合をどの様に見るべきか、どの様な考えに基づいて判定を下すべきかという判断基準(Decision Rule)を「自ら」示すことです。(判断基準という言葉には拘りませんが。)

 

上記のメリット・デメリットでは、例えば

・国の債務が先進国の中で最悪水準、それがコロナで悪化する中、議会・議員関連で削減することが範を示すことになるのか…

・コロナや災害が発生する現状で、困難に直面している人に対する対応を従来にも増して迅速に行う必要があるのか…

・新たな・隠れていた問題(過去の法案において)は、今後も発生する可能性があるのか、どの様な深刻性があるのか

・それらを、どのメリット・デメリットを優先して考えるべきなのか

 

ここで考えたいのは、単なる比較ではないことです。メリットやデメリットも、同じ評価軸だけで比較できるものはむしろ少なく、

・時間軸(短期×長期)

・発生確率(ほぼ確実に発生するが小さい、可能性は低いが発生したら大きい)

・種類(経済的Material×精神的Philosophical

と異なった価値をどの様に考えるべきか(自分達のメリット、デメリットの方がより重要か)。

 

もう一つ強調したいことは、人の考え方は、その人や立場によって異なるということです。現在のコロナに対する対応を取っても、新型株に対しては鎖国の様な対応や、入国者の一定期間の強制待機を主張する人がいる一方で、経済活動を重視する人がいるのが事実です。

 

ディベートの試合では、(この様な議論がない場合)ジャッジが元々持っている自分の考え方(価値観)に加えて、証拠資料(エビデンス)の証明内容、相手の議論に対する反駁、反駁スピーチにおける(試合・議論)内容のまとめ方に影響を受けてしまいます。

様々な議論もありです。
・Regional nuke is good!(NDTで使われた)
かつて、核戦争がDA(デメリット)として全盛の時代がありました。Impact(深刻性)はEnd of the world(世界の終わり)です。そんな中、限定核戦争はむしろ望ましいという議論がありました。限定核戦争が起きれば、核戦争の悲惨さを実感し、全面核戦争を回避、人類の絶望が回避できる。
・命×自由・権利
人の命が重要性を持つ中で、過去から現在に至るまで、自由や権利のために自身の命を賭けて守ってきた人も多くいました。

 

判断基準をどの段階で出すか

もちろん、最初の立論(1AC1NC)の段階から出しても構わないのですが。個人的には、

肯定側ならば、出来れば2AC、遅くとも1ARで出すのが良いと思います。理由は、
・肯定・否定のスタンスが分かった時点で出すのが効果的なこと(1ACPre-emption的に出すと否定側がそれ以外の戦略を選択する場合がある)
・2ACの場合、スピーチの時間にある程度の余裕がある一方で
・1ARの場合、時間的な制約が生じるリスクがあること
・2ARではNEW!と言われてしまうリスクがあることです。

否定側ならば、1NCから1NRのどこか。
・ガチで勝負というのであれば1NCの最初に
・1ARにプレッシャーを(最大限に)与えるのであれば1NRとなると思います。

 

試合を見ていて

JDAで、常に上位に残るディベータ―、予選3試合で3勝や、2勝1敗でもバロットポイントが高いディベータ―はこれらを実践しています。決勝戦や予選、または練習試合においてもその様なディベータ―の試合を見る時は、より丁寧にフローシートを取ると共に可能な範囲で録音をしてみてはどうでしょうか。あなたにとってのトップ・ディベータ―(自分が凄いと思うディベータ―や●●さんの様になりたいと思うディベーター)はどの様にしているか。一度、録音をしてみて、ここは良いと思う箇所はご自身でそのスピーチを書き起こしてみることをお勧めします。そんな中から、自身のディベート力が向上すると思います。

 

また、同様に自分だったらどの様にスピーチをするか(実際に試合で行ったスピーチをどの様に改善するか)を文章に書いてみるのも効果的です。気を付けていても、普段のスピーチでは思ったより時間を使ってしまったり、自分で思った程、ジャッジや相手に伝わっていないことがあります。文章に書いてみることにより、自分の強いや弱みに気づいたりします。

 
ではまた、ディベート会場でお会いしましょう。オンラインの有難さも感じる一方で、リアルの会場での迫力や熱気を感じたい現在です。






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最終更新日  2021.12.22 07:00:06
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