『ロックンロール』 / 大崎善生
しばらく、本ネタが続く予定です。今年のまとめをしたいので。"To be a rock, and not roll"Red Zeppelin の、この歌詞の意味を考えながら生きてきた植村吾郎。1つところに落ちつくことはない人生、転がる石のように、なすがままに。熱帯魚雑誌の編集長を退職後、小説を書くためにパリに長期滞在する吾郎の元で起こった、「転がる」話。奈美・美久・久美子。一真・真吾・吾郎。あるところでは区切りをつけ、そしてまたある時点では、永遠に転がり続けていくであろう、この3人ずつの男女たち。****************************すっご~く、抽象的にしか書けないんですが、なぜかというと、様々な要素が絡み合っての、「ロックンロール」、転がっていく話だからなんです。終わりがないような、あるような。失恋のような、恋人のような、そうでないような。でも、ここまで多要素な物が、最後にはまとまっているっていうのが、やっぱり彼らしい作風なのかなと思います。