第三の視点

影夫：お前のその西洋嫌いというか「西洋アレルギー」は、どっからきているんだ？

光一：「野口整体」系の治療を受け始めた頃ではあるんだがね・・・。

影夫：うん。

光一：お袋が原因不明の病気で入院してな。

影夫：うん。

光一：お袋は、５４才の時だった。

影夫：うん。

光一：お袋のこと、昔からあまんり好きじゃなかったんだけどね。

影夫：うん。

光一：容態が悪化して、人工呼吸器を入れられてな。

影夫：ほう。

光一：それが、たんの吸引なんかで、苦しそうでな。

影夫：うん。

光一：「そうやって、生かし続けることが、医学・科学なんだ・・・」って思ってな。

影夫：ショックだったか。

光一：それ以来、「楽に死ねる呼吸法とか修行法は無いものか」ってことになってな。

影夫：お前の原点は、「楽に死ぬこと」か。

光一：結局、楽に死ぬには、「１２０％生きること！」ってことになったんだけどね・・・。いずれにしても、いつも「死」を見つめてる。