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カテゴリ:古谷 剛彦
今週は日曜の夜から3泊4日で高知。水曜は高知から浦和へ移動し、桜花賞を観戦。そして昨日は2歳能力検査を見に門別競馬場というローテーションでした。
月曜は浦和と福山の場外発売があった高知競馬場で場立ちイベント。4階の特別観覧席で行いましたが、以前に高知競馬場で場立ちを行った時より人も集まり、結果的に割と良いところをついていたこともあり、真剣に聞いて下さる方も多かったのはやりがりもありました。 黒船賞当日はJRA交流と黒船賞の2レース、パドック解説に参加させて頂きました。福ちゃんの岩崎さんがこの日の解説者で僕は進行役でしたが、いつもより長めに時間を取って岩崎さんにパドックの状態のみならず、馬場の傾向や過去の傾向などを話して頂きました。 この日は不良馬場だったんですが、2日前の不良馬場より時計の掛かる馬場。その割に内目を通った馬が渋太く頑張る傾向でもありました。その中で黒船賞を制したのはセイクリムズン。フェブラリーSで意外にもハナへ行きましたが、今回も掛かり気味にハナへ行き、ハイペースで進みながらもトウショウカズンとダイショウジェットの追撃を振り切り、見事な逃げ切り勝ちを収めました。 「パワータイプで、どこからでも競馬ができる馬。本当に乗りやすい馬ですし、少々きついペースながらよく押し切ってくれました。こういうチャンスを頂けた服部調教師に感謝です」 と、レース後に岩田騎手は話していました。そして、服部師は2006年にブルーコンコルドで制して以来の黒船賞Vとなりましたが、 「本当は昨年も出走するはずだった中、震災の影響でレースが中止になったので、改めて挑戦できて勝てたことは非常に嬉しいですね」 と笑顔で話していました。岩田騎手と服部師に、高知への思いを聞いた記者の方がいましたが、 「高知の人は温かい」 「競馬を何とか残そう、という熱い思いを感じる」 というコメントが聞かれました。これは色んな方に聞いても、ほぼ同じようなコメントが残されます。僕自身も、年間で5、6回来るようになったのも、高知の人たちの温かさ故かなと思いますし、高知へ一緒に行く人がいれば、その方も 「また来たい」 と必ず言います。高知競馬の関係者の熱い気持ちが、色んな人に支えられるきかっけを作り、競馬の存続につながっていることは間違いありません。 浦和の桜花賞は、半数以上の6頭が出走したホッカイドウ競馬出身馬の争いの中、コテキタイが見事に逃げ切り、重賞初制覇がクラシックタイトルとなりました。エンジェルツイートが返し馬からイレ込みがきつく、ゲート内でもうるさくて出遅れたこともあり、 「何が何でもハナへ」 と話していた内田師の言葉通り、楽にハナへ立ち、マイペースで運べたことが最後まで脚色が衰えずに逃げ切れた要因だと思います。ニューイヤーC当日の特別戦で、ニューイヤーCより1秒0速いタイムで逃げ切った特別戦の内容から、コテキタイは重賞級の器だったことは間違いありませんでしたが、ここで結果を残しました。 リカチャンスは被されずに競馬を進めることができれば、渋太く踏ん張れるタイプ。本橋騎手も、前走の反省を踏まえてエンジェルツイートに交わされずに競馬を進めたことが2着に踏み止まれた要因だと思います。 そして、昨日は門別競馬場で、いよいよ2歳能力検査が始まりました。この日と来週は内馬場での実施となりますが、基準タイムは変わらず、4月一杯までは800m58秒0以内で走ることが合格の条件。28頭が受検し、27頭が合格しました。この日の1番時計は3Rの51秒9。唯一の51秒台で走ったのは、フォーティナイナーズサン産駒の牡馬・キングマジェスティでした。 ![]() (キングマジェスティ) 「気難しいタイプだが、パワータイプで力の要る馬場も合っている」 と宮崎騎手は話していましたが、 「時計は53秒1と目立たなかったが、能力的にはキング以上のものがあると思うよ」 とは、1Rで1位入線を果たしたダイワメジャー産駒の牝馬・ラブフューチャーでした。 ![]() (ラブフューチャー) 「出負けした上に鐙が外れたので、足を入れるまで無理せずついていったし、最後も余力を持っての走り。時計は平凡でも、まだまだ伸びしろもあるから楽しみ」 と話していました。 後は、新種牡馬の産駒が2頭走りましたが、中でも走りが目立ったのはシュイベモア産駒の牡馬・ソフトボーイでした。 ![]() (ソフトボーイ) 1番時計だった3Rに出走して3位入線。52秒1と好時計をマークしました。シュイベモアはミホノブルボン産駒唯一の種牡馬で、現役時は川崎と北海道に所属し、報知オールスターC2着という実績があります。初年度は2頭と交配し、ソフトボーイだけが生まれましたが、1歳も1頭のみ。その中で能検初日に良い走りを見せたことは、夢を抱かせてくれます。 同じ組で出走したボーナスフィーバー産駒のカクヘンは、55秒5とシンガリで入線しましたが、スタートして外ラチの方に逃げてしまうロスがあり、まだまだ若さを出してのもの。父のボーナスフィーバーはシーキングザゴールド産駒で、JRA準オープンに在籍していました。全4勝のうち地方での交流戦で2勝と、地方競馬での適性を示していただけに、その血が産駒に伝われば良いですね。 ![]() (カクヘン) 29日は約60頭が能検に申し込んでいるとのこと。厳しい冬だっただけに調教の進み具合が心配されましたが、このペースなら開幕日に組まれる「スーパーフレッシュチャレンジ競走」も頭数が集まりそうです。 「スーパーフレッシュチャレンジ競走」の覇者は、一昨年がパフォーマンス、昨年はウィナーズマックスと、後にしっかりと活躍する馬を輩出しているほどハイレベルの競馬が予想されるだけに、今年もどんな馬が出走してくるか非常に楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年03月23日 15時02分27秒
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