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2022年02月03日
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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。

 2021年度の調教師リーディング・三野宮通調教師は調教師としての開業後21シーズン目にして初のリーディング獲得となりました。騎手としても20年以上トップクラスで活躍し続け、旧盛岡競馬場を知る世代にとってはトップジョッキーの一人としても記憶に残っている三野宮師なのですが、その騎手時代も含めて初めてのリーディングでもあります。ということで今回は三野宮通調教師にお話をおうかがいしました・・・のお題です。


★三野宮通調教師(2019年撮影)

調教師リーディングおめでとうございました。そこでなのですが、近年は常に調教師リーディングの上位の常連になっていたところからのリーディング。このように勝ち星を増やしてきたのは背景にどんな作戦というか工夫があったのでしょうか?
「今シーズンは40馬房まで増やして戦えたというのがひとつですね。ご存じだと思いますが数年前に禁止薬物の問題がありました。それで気持ちを落としてしまう、後ろ向きになってしまうのは、そうではないと。だったらやれるうちに、やれるだけやってみよう。馬房も増やせるだけ増やしてみよう。そういうふうに気持ちを切り替えたのが良かったんじゃないのかな。やれるだけのことを思い切ってやってみよう、とね」


管理頭数が多いだけでなく勝ち星にも繋がっているのは見事だと思います
「今シーズンは連勝してくれる馬が多かったですね。前のシーズンまでなかなか勝てなかった馬が連勝してくれて嬉しかったですし、自分にとっても勉強になりましたね」


昨シーズン(2020年)の66勝から81勝に勝ち星を伸ばして勝率は上昇というところも良かったですよね
「勝ちを狙う事だけでなく、馬をしっかり出走させることも私たちのできる事だと思っています。馬を預けてくださる馬主さんの協力があってこそですけども、その中でこの成績は、私たちも貢献できたのではないかな」


★勝ち馬の写真を馬主さんへ・・・の三野宮師。調教師の仕事も多岐にわたる最近


そんな管理馬の中からナイトオブナイツが最優秀ターフホースに選出されました
「ナイトオブナイツも“芝が良い馬”だと言うことで知っている調教師さんから紹介された馬です。何ぶん乗り方が難しい馬でね、力はあるんですが仕掛けのタイミングが早いとゴール前で止まったりしてしまう。今は千葉の牧場にリフレッシュに出ていて3月に戻ってくる予定です。当初は水沢のダートを走りながら盛岡の芝に向けて調子を上げていきたいと考えています」


★最優秀ターフホースに選ばれたナイトオブナイツ(いしがきマイラーズ優勝時)

そのままナイトオブナイツの話にいきますが、昨年は重賞勝ちこそひとつだったものの芝で2勝、終わってみれば芝シーズンを通じて常に上位の活躍。そんな彼の良さはどんなところでしょうか?
「まず脚元に不安がなくて丈夫。ただ繊細なところがあって私なんかも調教で落とされたことがありますよ(笑)。その辺は担当の厩務員さんも苦心しながら頑張ってくれたようです。あとは高橋悠里騎手も上手く乗ってくれたんじゃないでしょうか。一緒に戦いながら馬の持ち味を引き出す乗り方をしてくれたね」




ところで、三野宮先生はどんなやりかたで馬を集められているのでしょう?
「ここ数年は集めるというよりは頼まれる形が多いですね。これまでお付き合いがあった馬主さんだけでなくその馬主さんのつながりとかでね。おかげさまで馬房が空くことはほとんど無くフル回転でした」


調教師開業から21年目にしてのリーディング、自分としては“ようやく”というか“とうとう”というか。騎手の頃も知っているだけに感慨深いです
「まあ自分はそういうタイプなのかもね(笑)。“トップ獲れたかな”と思うとなにかがあって獲れなかったり。こればっかりは仕方がないのかな(笑)。それはそれとして、今シーズンは厩務員さん達も頑張ってくれて1年間コンスタントにやってこれたのはありがたいですね」


三野宮通調教師が仕事の中で大事にされていることは何でしょうか?
「まず馬を無事にレースに送り出すこと。そして状態が良い時は逃さずしっかり勝つ、そのためには騎手を変えたりすることも辞さない事ですね。
 自分は騎手を考える時、メンバーを見てよりは馬の状態を見ての方が多いです。馬の状態が良い時にどういうレースをするべきか?相手関係に恵まれたりしてたまたま勝つのはその時だけで終わってしまいますからね。馬の状態がこういう時ならどんなレースがいいのか?先に繋がるのか?はいつも考えています」


ひとつ追加で。先生の厩舎的に盛岡水沢・芝ダート、どの辺が厩舎的に得意というか合うというか、そんな傾向があったりしますか?
「盛岡かな。ダートの短距離を狙う事が多いですし、芝の馬を良く預かるんですよね。芝を目指してくる馬が多いから、ここ何年かは盛岡の方が成績が良いんじゃないかな(※注 2021シーズンは盛岡40勝:水沢41勝でしたが、2020は盛岡41勝:水沢25勝、2019は盛岡35勝:水沢30勝でした)」


★三野宮通調教師(右)と三野宮勇元騎手(左)。三野宮勇元騎手は今、大井競馬で調教師補佐となっている

ここ何年かはずっと上位にいたからこその今年のリーディングです。来季もまた上位で闘われることを期待しています
「そうですね。これまで同様、馬を無事にレースに送り出して、勝つべきレースはしっかり勝てるように。やっぱり上の方で争えるようでなければね。頑張ります」


 2021シーズンの調教師リーディングは、以前もここで書きましたが、「序盤からリードを拡げていた三野宮通調教師」対「終盤猛追する板垣吉則調教師」の争いが激化する一方となり、2021年の新年が明ける時点で三野宮師79勝対板垣師78勝、残り2日でどちらに転ぶか・・・という状況になっていました。
 皆さんご存じのように結果的には1月2日の5レースまで行われて以降打ち切りになったわけですが、その1月2日の5つのレースの中で三野宮師が2勝を挙げたのが大きかった。
 そのレース終了時点、三野宮師が81勝、3勝と差を拡げた時点での板垣師の残り出走数は5。つまり5戦4勝しないと順位を逆転できなかったわけです。競馬に何があるか分からない、そこで5戦5勝の結果になってもなんら不思議ではないとはいえ、ギリギリ終盤で挙げた1月2日の2勝は大きな価値があったと思います。


★1月2日の5レースを制したカガノワール号。主戦・岩本怜騎手で勝ち取ったこの1勝の価値は小さくなかったはず

 最優秀勝利回数調教師としての表彰は受ける事ができなかった三野宮通調教師なのですが、そこは「勝ち星でトップを獲れた事は自分たちの誇り」と前向きに振り返ります。
 改めて思い返してみれば、騎手時代も常に10位圏内、トップ5を争いつつ毎年複数の重賞を勝つような位置にいながら、騎手リーディングは菅原勲元騎手・小林俊彦元騎手・佐藤雅彦元騎手に阻まれてついに届きませんでした。騎手時代から通算すればあしかけ40年以上を経ての待望のリーディングは“おめでとうございました”の言葉しかありません。来季もまたこれまでのように上位を争う厩舎としての活躍を期待しています。





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最終更新日  2022年02月04日 11時28分58秒



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