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カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。
全日本的なダート競馬の体系整備において、2歳戦の目玉と言える「ネクストスター」。南関東を除く8主催者が、それぞれの所属馬のみで争われる新設の2歳重賞で、「兵庫ジュニアグランプリ」につながる体系ということから各地の短距離戦で行われます。ホッカイドウ競馬は1200mに設定され、「サッポロクラシックカップ」→「イノセントカップ」に次ぐ2歳短距離重賞として体系が整備されました。 これまでホッカイドウ競馬で行われてきた2歳重賞は、勝ち馬がすべて異なります。重賞勝ち馬がその後、大きく崩れることはないものの、2つ勝つことの難しさを感じます。「ネクストスター門別」には、「栄冠賞」を差し切ったストリーム、重賞初挑戦だった「イノセントカップ」でストリームらを突き放したトラジロウ、牝馬重賞「リリーカップ」を逃げ切ったシシャモフレンド、4コーナーで外に膨れる若さを見せながら「サッポロクラシックカップ」を逃げ切ったオスカーブレインといった重賞ウィナーが勢揃いしました。そして、重賞好走馬や特別勝ちの実績馬など、新設重賞に相応しい争いが期待されました。 レースは、スタート直後にチャンチャンが落馬。オスカーブレインが外枠から果敢に先行し、いつも通りのハイラップを刻みます。それをリュウワンカノアが追い掛け、離れた3、4番手にモノノフブラックとトラジロウが続きます。ストリームは、1番枠が仇となった上に向正面で引っ掛かる馬と接触した場面があり、そこから行きっぷりが急激に悪くなりました。個人的に採ったレースラップは、 11秒9-11秒0-11秒8-12秒4-13秒5-13秒4=1分14秒0 前半3F34秒7、上がり3F39秒3 と、前後半の3Fで4秒6も離れており、いかにタフなレースだったかがわかります。オスカーブレインは直線で止まり、トラジロウが残り1Fから加速。後半2F目より最後のラップが速かったのは、トラジロウの末脚と言えますが、レース後の桑村騎手は「最後は脚色に余裕がなかった」と話していたのは、離れた位置にいたとはいえ、3コーナーからモノノフブラックと一緒に前を追い掛けていった影響だと推測されます。その中で後続を突き放したトラジロウは、「イノセントカップ」に続いて重賞連勝。ホッカイドウ競馬で唯一、重賞2勝目を飾りました。 この後のトラジロウは、「南部駒賞」にも登録はしているとはいえ、「兵庫ジュニアグランプリ」に向かうと、角川調教師は話していました。「ネクストスター」から「兵庫ジュニアグランプリ」は、ダート競馬の改革の中で大きな体系化ですから、ハイレベルな2歳戦を繰り広げているホッカイドウ競馬から、「ネクストスター門別」優勝馬が「兵庫ジュニアグランプリ」に駒を進めるというのは、地方競馬にとって大きな動きと言えます。4着に敗れたストリームも、本来の走りができなかったことと距離が延びる点に新味を期待し、「兵庫ジュニアグランプリ」に向かいたいと田中淳師は話していました。地方競馬の代表として、ホッカイドウ競馬の2歳重賞ウィナーがJRA勢に立ち向かいます! 「ネクストスター門別」など2歳重賞の振り返り動画を、「ふるやっちチャンネル」にアップしています。ぜひご覧頂ければと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年11月15日 15時39分31秒
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