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カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。
17日に船橋競馬場で「第50回ブルーバードカップ」が行われました。3歳ダート三冠に向けて、大きく3歳ダート路線が変わりました。その初陣と言える「ブルーバードカップ」は、ダートグレードに昇格しました。2月「雲取賞」、3月「京浜盃」と毎月、3歳ダートグレードが組まれていますが、南関東では前週に「ニューイヤーカップ」が行われたこともあり、地元・船橋から3頭が出走したのみ。ホッカイドウ競馬から、「JBC2歳優駿」で大きく出遅れながら地方最先着となる3着に追い込んできたブラックバトラーと、「平和賞」を逃げ切ったカプセルが出走。佐賀からは、「全日本2歳優駿」で6着に健闘したウルトラノホシが、強行軍ながら出走してきました。JRA勢は3頭の狭き門でしたが、すべて2勝馬が出走。ただ、ダートの番組が少ないJRA勢にとって、キャリアが浅く、力関係の比較が難しいレースだったと思います。 JRA勢の枠が少ないこともあり、「ブルーバードカップ」は地方馬にとって、かなりチャンスがあるレースだったと個人的には思います。しかし、地方馬で有力視された馬たちは他地区3頭で、いずれも極端に遠い場所から輸送を挟んでの出走。田中淳司厩舎と真島元徳厩舎の遠征経験の豊富さから、地元での調整もしっかり施した上で馬体重をさほど減らさずに当日を迎えた辺りは、さすがと思いました。このような経験を幾度となくすることで、強い馬を多く生み出す背景が生まれると、個人的には思っています。実際、北海道から他地区へ輸送して挑む馬たちが、あまり体重を減らすことがなくなっています。 あと、ウルトラノホシはセレクションセール取引馬ですから、当然市場での評価も高く、馬体の良さは折り紙付きです。補助馬購買の馬ですので、3歳のうちは佐賀所属で走ることが義務付けられていますが、その中で地元の重賞に限らず、積極的にダートグレードを目指すレース選択をしていることは、素晴らしいと思います。3歳ダート三冠は、南関東の関係者以上に、遠い存在だった他地区の関係者にやる気と勇気をもらった改革だと思います。このことが、地方競馬の底上げにつながると信じています。 逆に言えば、南関東は賞金が高く、ハイレベルの馬が本来は集う場所のはずです。それなのに、「ブルーバードカップ」に出走する頭数が少なかったことは残念でなりません。ミックファイアが、マンダリンヒーローが活躍した昨年を思えば、そんなに悲観することはないはずなのに…。「ニューイヤーカップ」は、南関東同士のメンバーで戦えるメリットはあるのかもしれませんが、勝つ馬は1頭です。その賞金を確実に獲ることは当然難しい訳で、関係者に対するアピールを考えれば、ダートグレードに挑戦する方が大いにメリットはあると感じます。 「雲取賞」には、「ハイセイコー記念」を無敗で圧勝したダテノショウグンを筆頭に、荒山厩舎に移籍したサントノーレなど、地方所属馬も豪華な布陣となりそうです。3歳ダート三冠を盛り上げる上で、地方馬の活躍はミックファイアが示してくれたはずです。「雲取賞」と「京浜盃」で、地方馬の奮起を期待したいと思います。 ちなみに、「ブルーバードカップ」の振り返りは、「ふるやっちチャンネル」のこの動画の中で話しています。ぜひご視聴頂ければと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年01月29日 22時06分30秒
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