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カテゴリ:倫敦事情
国際結婚した女性にはめずらしいことではありませんが、私は、結婚した時に戸籍上の名字を変えませんでした。パスポートは、旧姓のままで、別称としてツレアイの名字が括弧書きされています。
ご主人のややこしいカタカナ名前に、きっぱりと変えた人の中には、「旦那様は、名字をあちらの名前に変えて欲しかったんじゃないの」と説教した人もいました。 「家」という概念の希薄な文化で、江戸時代の武家社会のような感覚で説教されても、意味があるのかどうか。 "旦那様"は、私が当然旧姓を維持するものと思っていました。姑だって、「旧姓を捨ててしまったら、損をするからやめた方がいい」と言いました。一応、結婚当時は「学者の卵」をやっていて、名前を変えると検索される論文の数が減ってしまうとか、まあ、いろいろあったわけです。 だからと言って、別に、「夫婦別姓!」とつっぱって生きているわけでもありません。日本もそうなってきたのかどうか、知りませんが、イギリスでは、旧姓と夫の姓を、便宜上使いわけることは、簡単にできます。 歯医者など、日常生活では、別称(夫の姓)を使うことが多く、仕事では本名(旧姓)を使ってきました。 一時期、自分の名字とツレアイの名字をハイフンでつなげた名前を使っていたこともありましたが、長ったらしくて面倒になり、すぐにやめました。だいたい、ツレアイの姓が、"ブラウンさん"とか、"スミスさん"とか、簡単な名前ならともかく、イギリス人でさえ、読み間違いや綴間違いが多い名前なんですから、それを日本人始め、イギリス人以外に説明するなんて、考えただけでも...。イギリス人にさえ、旧姓を名乗った方が話が早かったりするんですから。 と、こんなどうでもよいことを、今更日記に書いているのは、娘のパスポートを取ってきて、ふと名字について考えてしまったからです。二重国籍の娘は、日本人としては、私のを姓。イギリス人としては、夫のと姓私のを姓繋いだものを使います。つまり、国籍だけでなく、"正式”な名字も二つあるわけです。 昔、南米の人から、スペイン系の名前が、家族にどう受け継がれていくか、ややこしい説明をしてもらったことがあります。父親のと姓母親のが姓、どう組み合わされて、ハイフンがついて、それが取れて、どうのこうの...。すっかり忘れました。詳しい方は、教えて下さい。 そう言えば、昔、人形劇の三国志をみていたら、中国の女性は、旧姓に「夫人」をつけて呼ばれるとか言っていたっけ。竹田信玄の正妻は、「三条夫人」ですよね。母君は「大井夫人」とかいう名前じゃなかったっけ。 入り婿をとる以外、結婚したら「夫のを姓名乗るべし」となったのは、いつ頃のことなんでしょうね。 戸籍もカタカナ名に変える人は変えたらいい。変えないなら変えないで、それもいい。使いわけができて便利なこともあります。 ただ、時々、どっちの名前を使っていたのか忘れて、どうサインしていいかわからなくなることも、なきにしもあらず...。先日も図書館で... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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