児玉龍彦氏意見陳述コピペ2/2
それでこの量に愕然といたしましたのは、福島の母親の母乳から2から13ベクレル、7名で検出されているということがすでに報告されていることであります。次のページお願いします。われわれアイソトープ総合センターでは、現在まで毎週700キロメーターだいたい1回4人ずつの所員を派遣しまして、南相馬市の除染に協力しております。南相馬でも起こっていることはまったくそうでして、20キロ、30キロという分け方がぜんぜん意味が無くて、その幼稚園ごとに細かく測っていかないと全然ダメです。それで現在、20キロから30キロ圏にバスをたてて、1700人の子どもが行っていますが、実際には南相馬で中心地区は海側で、学校の7割は比較的線量は低いです。ところが30キロ以遠の飯館村に近い方の学校にスクールバスで毎日100万円かけて、子どもが強制的に移動させられています。このような事態は一刻も早くやめさせてください。今、一番その障害になっているのは、強制避難でないと補償しないと。参議院のこの前の委員会で当時の東電の清水社長と海江田経済産業大臣がそのような答弁を行っていますが、これは分けて下さい。補償問題と線引の問題と、子どもの問題は、ただちに分けて下さい。子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします。それからもう一つは現地でやっていて思いますが、緊急避難的除染と恒久的除染をはっきりわけて考えていただきたい。緊急避難的除染をわれわれもかなりやっております。例えばここの図表にでています滑り台の下、滑り台の下はここは小さい子どもが手をつくところですが、滑り台から雨水が落ちて来ると毎回濃縮します。右側と左側にずれがあって、片側に集まっていますと、平均線量1マイクロのところですと、10マイクロの線量が出てきます。それで、こういうところの除染は緊急にどんどんやらなくてはなりません。それからこういう様々なコケが生えているような雨どいの下、これも実際に子どもが手をついたりしているところなのですが、そういうところは、例えばですね、高圧洗浄機を持って行ってコケをはらうと2マイクロシーベルトが0.5マイクロシーベルトにまでなります。だけれども、0.5マイクロシーベルト以下にするのは非常に難しいです。それは建物すべて、樹木すべて、地域すべてが汚染されていますと、一か所だけを洗っても全体をやることは非常に難しいです。ですから除染を本当にやるというときに、一体どれぐらいの問題がかかり、どれぐらいのコストがかかるかということをイタイイタイ病の一例であげますと、カドミウム汚染地域、だいたい3000ヘクタールなのですが、そのうち1500ヘクタールまで現在、除染の国費が8000億円投入されています。もしこの1000倍ということになれば一体どれだけの国費の投入が必要になるのか。ですから私は4つのことを緊急に提案したいと思います。第一番目に国策として、食品、土壌、水を、日本がもっている最新鋭のイメージングなどを用いた機器を使って、もう半導体のイメージング化は簡単です。イメージング化して流れ作業にしてシャットしていって、やるということでの最新鋭の機器を投入して、抜本的に改善してください。これは今の日本の科学技術力でまったく可能です。二番目。緊急に子どもの被曝を減少させるために、新しい法律を制定してください。私のやっている、現在やっていることはすべて法律違反です。現在の障害防止法では、核施設で扱える放射線量、核種などは決められています。東大の27のそのいろいろなセンターを動員して南相馬の支援を行っていますが、多くの施設はセシウム使用権限など得ておりません。車で運搬するのも違反です。しかしお母さんや先生に高線量のものを渡してくるわけにはいきませんから、今の東大の除染では、すべてのものをドラム缶に詰めて東京にもって帰ってきています。受け入れも法律違反、すべて法律違反です。このような状態を放置しているのは国会の責任であります。全国には、例えば国立大学のアイソトープセンターというのは、ゲルマニウムをはじめ最新鋭の機種を持っているところはたくさんあります。そういうところが手足を縛られたままで、どうやって、国民の総力をあげて子どもを守れるでしょうか。これは国会の完全なる怠慢であります。第三番目、国策として土壌汚染を除染する技術を、民間の力を結集して下さい。これは例えば東レとかクリタだとかさまざまな化学メーカー。千代田テクノルとかアトックスというような放射線除去メーカー、それから竹中工務店などさまざまなところは、放射線の除染に対してさまざまなノウハウを持っています。こういうものを結集して、ただちに現地に除染研究センターを作って、実際に何十兆円という国費をかかるのを、今のままだと利権がらみの公共事業になりかねない危惧を私はすごくもっております。国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。どうやって本除染を本当にやるか。七万人の人が自宅を離れて彷徨っているときに国会は一体何をやっているのですか。以上です。(書き起こし、ここまで)