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カテゴリ:似たものジャケット シリーズ
CANDLEMASS DELUGE GRANDER 『Ancient Dreams』 『August In the Urals』 (1988年) (2006年) 先日とあるサイトでこの右側のジャケットを偶然見つけて思いっきりCANDLEMASSだと思い込んでいたが、よく見たら違ってた(汗) だってこれ同じ画家(Thomas Cole)の“The Voyage of Life”シリーズの一枚を拝借してるジャケットだもん。 あ、でもね、よく見ると微妙に違うの気付いた? CANDLEMASSの方が緻密だし色合いや山の形など、2つ並べるとまるで間違い探しのよう(笑) だから最初ボクは「贋作じゃないか?」と疑ってしまったくらいだ。 そんなわけでちょっとした勘違いからの出発だったDELUGE GRANDER(デリュージ・グランダー)との出会いだったのだが、実際そのサウンドを聴いてチビッた。 めっちゃプログレやん♪ 最近メタルまがいのプログレが横行する中で真のプログレッシヴ・ロックの流れを汲む本格バンドの登場に身体中の血が沸騰した。 まず長尺の曲に複雑な構築美、それに伴う各楽器の超絶テクニックと音のチョイスのセンス。 どこかイモ臭さの残る“もたつき感”は70年代初期のB級プログレを彷彿とさせ、完璧でないその隙間に懐かしささえ覚える。 まさにタイムトリップした感覚だ。 その一番の要因はメロトロンの多用に他ならない。 しっかりとアンサンブルを考えたその使い方は決して“メロトロン命”的なものではなく、リスナーの琴線に触れるか触れないかの微妙な感覚で迫ってくる。 時にダークに、時に清らかに天空を舞うメロトロン・サウンドは嫌みなく空間を包み込む。 これこそ正しいメロトロンの使い方かも。 それでもこのバンドが単なるシンフォニック・バンドに留まらないのはキーボード奏者のピアノの使い方にあると思う。 時々ジャズロック系もしくはチェンバーロックの響きを演出するのだ。 しかもそんな時ドラムもベースもそれっぽく演奏するためバンドの色がコロッと変わる瞬間がある。 ギターなんてジョージ・ベンソンかエリック・ゲイルみたいな時があるくらい(笑) だからレビューでクリムゾンやジェントル・ジャイアントなどといった大御所の名前が出てくるのもうなずける。 超絶テクニックと複雑な変拍子で構築された1曲目やジャズロックの匂いがする3-4曲目、不思議な女性の声が突然聴こえてきて妙にテンションの上がる5曲目など聴き所は多いが、ボクは敢えてタイトルトラックの2曲目「August in the Urals」をお奨めしたい。 叙情的なアコースティックギターのハーモニックスに誘われて静かに動き出すこの曲は、ピアノとチェンバロ、A・ギターのアルペジオにメロトロン・コーラスとストリングスが美しく絡み合う幻想的なパートを中盤に持ってきた美麗曲で、D・ボウイーのような渋いボーカルと弾けるようなハモンドが溶けあう後半での盛り上がりはプログレ・ファンならずとも高揚してしまうだろう。 (ちなみにボクは13:20のトコで死んだw) 最近まったくのノーマークだったアメリカからの超ドプログレ。 しかも最近に見られるメタル系を融合したテクニカルロックやアンビエント系ではなく、正真正銘のプログレッシヴ・ロックである。 プログレを聴くと公言するリスナーの皆さんには是非この感動を体験して欲しい。 そして。 まさかこんなマニアックなアルバムが楽天ショップにあるとは正直思わなかった(苦笑) 1. 就任のパーティー (26:57) 2. オーガスト・イン・ジ・ウラル (15:52) 3. 見捨てられた大邸宅の午後 (12:14) 4. リス (8:45) 5. ミランダの孤独 (7:18) φ(..) Daily Groovus 歴代最高の売り上げをマークさせてくれっ!!(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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