ひねもすのたり牧場日記

年明けから、卓上カレンダーを使い始めた。

お勤めの頃はけっこう愛用していて、一日の予定を書き込み、終わったら消すことを常としていた。

だが、酪農をはじめてからは、使わなくなった。
チェックシートという酪農家専用の日記みたいなものを書くことが義務づけられているので、そっちでカバーしているから、ということもある。


でもやはり、一日にやっつけたいことを書いておくと、仕事の全体が見渡せるのでは、と思い、またつけはじめた。


すでに、挫折しそうだ。


一日にひとつかふたつの目標を決めても、牛の調子や自分や家族の体調で振り回され、まったく消化できない日が続く。


ああ、私ってばだめだな、と思う。


ストレス～と頭を抱えたくなる。



……と、これは、去年までの自分。


今年は、予定で書いたものは消せなくても、想定外の出来事を書き込み、こんな感じでやっつけてやった、と記入する。

なんだか臨機応変な自分に、ちょっと納得する。



今日だって……


あ、ここからは血の話はダメーって人はきついですよ


お産間近の牛が、子宮捻転になってしまい、

午後からはその牛の治療の補助で２時間立ちっぱなし。


牛の脚を釣り上げて、獣医さんが子宮の捻じれを手で戻すんですが、

牛はおーんおーん唸るし、

獣医さんは汗だくで、これまたうーんうーん唸りながら処置していくし、

足元はたちまち、血の海。


子牛は残念ながらダメでしたが、

母牛は助けてもらいました。


立てなかった母牛は、

点滴のあと２時間ほどしっかり休んだら、

むっくりと起き上がり、

立ってすたすた歩いて個室に入りました


もう外は真っ暗。

今日の予定の半分もできなかったけど、

でも治ってよかった。