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2019.11.02
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カテゴリ:読後レビュー

2019年11月2日
★★★★
先月末に読んだ今村昌弘の魔眼の匣の殺人で読書習慣が復活したので今度は加賀刑事シリーズのスピンオフ作品で松宮刑事を主人公にした東野圭吾の最新長編書き下ろしの「希望の糸」が最近出発されているのを知っていたので迷わず選んで松宮刑事の活躍を期待して読んでみた。

「死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。(Amazon内容紹介より)

「祈りの幕が下りる時」の加賀刑事シリーズから約6年も経っていて、久々に加賀刑事の活躍かと思いきや現在の加賀は警視庁捜査一課に異動しており、今回の事件では捜査本部のデスクという立場のため、自ら動く場面は少ない。本作は加賀の従兄弟であり同じ捜査一課の松宮脩平が主役を担う。意味有りげで衝撃的でもある序章から最後まで一気に駆け抜けるところは過去の加賀刑事シリーズと本作も同じで楽しめた作品と言える。
内容的にはカフェを経営する女性が殺害され誰に聞いても悪い評判は出てこない。かつての夫とある常連客の男性が何らかの事情を知っていそうなのだが…。そしてページがかなり残っている段階で犯人が自首をするのだが真相はと言うと過去のあってはならないある出来事が複雑さを倍増させ、かなりややこしい展開へと話はまだまだ進んでいく。
また事件と並行し、松宮の個人的事情も描かれるのだが加賀家の事情も複雑だったがそれよりもっとびっくり仰天の複雑さだった。感じたことは松宮の母も父も強いと言うことこの一言です。最後の松宮とある人との対面は感動ものでした。
今後もスピンオフ作品でなく加賀シリーズと並んで松宮シリーズも続けて貰いたいと思うのは私だけではないでしょう。





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最終更新日  2019.11.02 23:06:40
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