カテゴリ:JAZZ
えっ?
という感じで前回の記事から2ヶ月以上が経過しており、早12月も押し詰まり28日となってしまいました。 昨年のこの時期、英国は何十年ぶりかの寒波に見舞われており、空港は一週間ほど麻痺、道路もほとんど使い物にならない状況が続いていましたが、幸い今年のクリスマスは比較的穏やかな気候でなによりでした。 さて、2ヶ月間、何をしていたかというと、British Jazzのはっとするような録音に出会えず、あるいはある程度入手していても聴く時間がないため、コメントできないという状況が続いていたのです。 ようやくクリスマス休暇に入り、聴く時間が持てたということで、今日は女性のアルト・ソプラノ奏者、Laura Macdonaldを取り上げて見ましょう。 「Laura Macdonald featuring Jeff 'Tain' Watts, James Genus, David Budway」 Spartacus (UK) 2001年 Laura Macdonald (as, ss) Jeff Watts (ds) James Genus (b) Jeff 'Tain' Watts (ds) 01. The Hex 02.Always and Forever 03.slop 04.Have you met Miss Jones ? 05.Unknown Quantities 06.Poinciana 07.Last Confession 08.Can you hear me thinking ? 以前、スコットランドを代表するテナー、Tommy Smithをご紹介したことがあったと記憶していますが,Lauraは、一時期彼の奥さんでもあったそうで、そのためかTommy Smithの主宰するSpartacus Lebelからリリースされています。 内容は、ジャケットからは想像もできないほどの「リアルジャズ」で、ジャケットにつられて購入した人は少なからず失望するのではないかと思います。 僕の場合は、むしろCandy Dulfer 的スムース・ジャズよりもリアルの方を好みますので、これはポジティブサプライズなのです。 LauraのIdiomは、ポストコルトレーンのスタイル、そしてフレーズは似てはいませんが、アルトの方向性としては、Kenny Garrett的で、その実力のほどですが、今まで星の数ほどのアルトを聴いてきた僕の耳からは、取り立てて大声で言うほどのものではないと思いますが、ソプラノの扱いはとても好ましく、アルトよりもソプラノのほうが耳にはしっくりきます。 スタンダードのあしらいも非常に凝っていて、ストレートなスタンダードを好まれる方からは敬遠されてしまいそうですが、04の取り組みなどは非常に新鮮であり、成功していると言ってよいでしょう。 とはいうものの、非常にニッチなアルバムで、この人のリーダー作はこれ以外お目にかかっていないのですが、「ニッチ」という意味で、イギリス在住中の思い出のアルバムになりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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