韓国映画・ドラマで韓国を予習する ~ハンミョンケンチャナ?~
何年か前に偶然NHKで「冬のソナタ」をやっているのを見ました。日本人と同じ顔つきをしているのに、動く口のカタチがちがっていて、しかもそこにデュラン&キャサリンのような吹き替えがつけてあって、強く違和感を覚えました。このとき韓国ドラマにアレルギー反応が出ていました。それがこれまた偶然に「大長今」を見たときにはまってしまったんですね。それまではどちらかといえば大陸中国映画にはまっていていました(余談)が。 今回の韓国行は不覚ながら「大長今」に後押しされた感じです。「大長今」の何にはまったかは(よかった)世間一般とほぼ同じなので割愛しますが、時代劇であったところでアレルギー反応がでなかったのかなと思います。個人的にはイヨンエさんはどうかな。日本の大河や朝ドラでもそうですが、ワキで決まるといいますから(笑)。韓国行きを決めてからはTUTAYAに入り浸り韓国本と平行で怒濤のように韓国映画&ドラマを見まくりました。○韓国行きを決める前に見ていた韓国映画「親切なクムジャさん」「トンマッコルへようこそ」「王の男」 「親切なクムジャさん」は言わずと知れたイヨンエさんつながりで見ましたが、正直意味がわかりませんでした。「トンマッコルへようこそ」は中盤までよかったのですが、終盤の爆撃シーンはいらんかたようなぁ。「王の男」は「大長今」から時代劇つながりでみましたが、出来がよかったような気がします。映像も綺麗でした。個人的には燕さん役の方がうかまったと思いました。中国の清朝もそうですが、どうもこの辺りにツボが(私にとってですが)ありそです。○韓国行きを決めたから見た映画&ドラマ「JSA」「シルミド」「ブラザーフット」 ~テーマは朝鮮戦争~ 「JSA」はイヨンエさんつながりで見ましたが、一度目では意味がわかりませんでした。そこで慌てて韓国歴史本を読みあさりいわゆる朝鮮戦争について深掘りしました。通算3度目で納得いきました。余談ですが、イヨンエさんの英語の発音の綺麗さに驚きました。韓国訛りの英語は「アイ ヘブ ピジャ I have pizza」でしたから(日本語英語にも、日本人の自覚症状のない日本語訛りがあります。念のため)。ちなみにこの映画が「板門店ツアー」を後押ししました。イビョンホンってNHKの紅白で挨拶した人ですよねぇ。 「JSA」で朝鮮戦争を深掘りしたので、「シルミド」はそれつながりでしょうか。脚色はされているでしょうが、これ実話なんですよね。「ブラザーフット」も朝鮮戦争からみです。戦争映画いえば日本モノしか見たことがなかったので、ある意味新鮮でした。それとの兄弟二人の芝居に感動しました。チャンドンゴンってこの人だったんですね。弟役のウォンビンの序盤の甘えたキャラが終盤にかけて大人の男に成長していく過程が見事だと思いました。ただ、戦闘シーンで倒れていく兵士はリアル過ぎでちょっと引き気味。「ブラザーフット」という英語版タイトル(邦題も)がこの映画の焦点をずらしているように思いました。原題の「太極旗を翻して」の方がよかった方と思うのですが、それでは韓国すぎて海外ウケがよくなかったのかもしれませんね。「マイブラザー」「フレンズ」+「ガンアンドトークス」「天国からの手紙」 ~ウィンビン・シンハギュンつながりで~ 韓国映画・ドラマになんの予備知識もないので、とりあえず出演者つながりで手当たり次第。「ブラザーフット」のウォンビンがよかったので「マイブラザー」を見ました。兄役のシンハギュンもよかったですね。韓国のオモニはやはり強いです。ハギュンつながりで2本ほど見ました。「天国からの手紙」はなんとなく日本でもありそうな話だったので共感できました。最後に主人公が自殺してしまうのですが、そういう結末でよかったんかなぁと思いました。ここで始めてシンハギュンが「トンマッコルへようこそ」にも「JSA」にも出演されていることがわかりました。マルチな俳優さんですねぇ。 「フレンズ」は日韓合作のドラマでしたね。リアルタイムで見ていなかったので楽しめました。ドラマ自体はいわゆるトレンディっぽいのですが、日韓それぞれの国が抱えている社会的問題と、両国が共通で抱えている問題をギュっと押し込められていたような感じがしました。ただ、これは声を大にして言いたい!深田恭子!!芝居へた過ぎ!!ウォンビンとの差があまりに大きすぎて、相手が深田恭子じゃ失礼だったでしょう。「大統領の理髪師」 タイトルを忘れたので前回紹介できなかったのですが、韓国の方が書かれた本で「ヨン様以外にも・・もっといいお芝居をする俳優も・・・」というクダリがあって、そこで紹介されていた映画でした。よく見ると主役は「JSA」で北朝鮮軍役だったソンガンホという方でした。朝鮮戦争後の政治の動きをなんとなくチクリと針を刺すような話でした。ライトなタッチでしたが、込められて想いは大きく強かったように思います。予備知識がないと楽しめないので、韓国2級か準1級(韓国語じゃない4)がないとこの映画の良さはわかりにくいかと思います。「恋愛時代」 ~唯一の長編ドラマ~ 韓国に行くことを決めて予習を始めるときに韓流にはまっている友達のすすめでこのドラマを見ました。NHKのBSでやっていたそうですね。ドラマ自体にはハマっていったのですが、どうも違和感が。調べていくと原作が日本の作家野沢尚さん(この方自殺されてます)だったことがわかりました。違和感というのは、なんといいますか、ふわふわしたというか、曖昧なというか、そういう日本人独特の恋愛感覚がはたしてこの国人たちあてはまるのかってところでした。このドラマを見始めるまでには韓国本での予習もかなり進んでいましたのである程度韓国の方々の気質もわかってきました。韓国3級程度の知識しかありませんが、韓国の方々はもっとはっきりとした、白か黒か、好きか嫌いがわかるような感覚じゃないかなと思ったのでした。 そういうワケで違和感を感じつつも日本人感覚でドラマを見ていると素直に受け入れられてくるから不思議です。ウノが元ダンナの結婚式で歌うシーンは上手くできていました。ダンナ役のカム・ウソンさんが「王の男」に出ていたとは気づきませんでした(しょせん韓国3級ですから・・・・)。余談 ~その1~ ドラマに登場するダンキンドーナツが食べたくてロケ地まで行ってしまいました。余談 ~その2~ このドラマの主題歌を歌っていた韓国のアカペラグループのSweetSorrowにいまだにはまっています。余談 ~その3~ 原作本を図書館で予約したら半年待ちでした。「四月の雪」そして「初雪の恋」 「四月の雪」は「恋愛時代」でウノ役をやったソン・イェジンさんつながりで見たんですがねぇ・・・。最後まで「私の記憶の中の消しゴム」と迷ったんですがねぇ・・・。見なきゃよかったなぁ・・・。ペヨンジュンってあんな声してたんだぁ・・・。ついでに、アレルギーの出た「冬のソナタ」はいまだに見ていません。したがってヨン様の肉声を聞いたのはこれがはじめてでした。微笑まれてもなぁ・・・。 「初雪の恋」は出発の直前TUTAYAでレンタル解禁になったので飛びつきました。主演は篤姫の宮崎あおいと「王の男」イジュンギでした。ありがちなハナシでした。「フレンズ」から成長してる点は、お互いの国のよいところを見せようとしているところ。特に京都を扱ってくれていたのがよかったですね。ちなみにイジュンギが転入する高校のロケ地、私が卒業した大学の校舎だったんです。うれしいやらびっくりやら。正確には学部が違っていたので入ったことなかったので、新鮮でした。日韓の恋愛ドラマだと韓国人男性×日本人女性という構図が変わらないのですね。これって現実でもそうなんでしょうねぇ。がんばれ日本人男性!!って私もか!! 以上です。書きつづると長いですねぇ。いかに怒濤であったかがおわかりでしょう。感想で「よかったです」としか表現できなくて申し訳ありません。感じ取ったよかった点を上手く表現できるだけの力と言葉を持ち合わせいてなかったのと、よかった点は個人で違うかなって思ってわざと省きました。正統派韓流キラー?の方々にとっては、あの映画もこのドラマもってご意見をちょうだいしそうですが、それはまた次韓国へ行くときにとっておきます。 本編では触れませんでしたが前回紹介した李方子さんを取り上げたドラマ「虹を架ける王妃」もよくできていました(後半息切れでしたが)。この中で一番と聞かれると「大統領の理髪師」と答えると思います。