嘔吐112.

重すぎる想い、願いすぎる思想。
遠すぎる幸福、何処までも続く虚無感。


手を伸ばした先が、
君の涙を拭える距離だったら良かったのかな。


誰よりも近く、誰よりも遠い。
そんな矛盾が僕の中にはいつまでも残される。

手の届く距離、それでも深い溝のある距離。
それでも感じていたい肌の温もり。


幼すぎて、僕等の思想は酷く歪んだ。



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歪んだ思想は
消えることなく君を取り巻くだろう。

飛べない鳥は路を彷徨い己を呪う。
白の狂気は魔の手を伸ばす。

ねぇ、いっそのこと
この手で君を殺してあげれたら良かったのかな。


ごめんね、・・・まだ涙、止まらないね。




伊咲夜