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テーマ:ニュース(99428)
カテゴリ:政治
総選挙が公示された。自宅近所に某党公認選挙区候補者の選挙事務所があるのだが、しかるべきスジから動員されたのか、事務所前の広場はスーツやそろいの作業服姿の男達で埋め尽くされていた。3人も首相が交代(たらい回しとも言う)しながら4年の任期ギリギリいっぱいまで引き延ばしての選挙とあって久しく見なかったが、まあ、これ自体はいつもながらの光景だ。 解散前の衆議院は、「郵政民営化」をめぐり日本全体が集団催眠にかかった状況下で作られた。当時の小泉内閣の支持率は最高時実に85%。小泉竹中路線を支持しない「抵抗勢力」と呼ばれた人々はかつての「非国民」のように扱われ、いわゆる「刺客」を送り込まれ、マスコミは大喜びでこれを報じた。その結果、多くの有権者は夢遊病者のようにこの潮流に熱狂、付和雷同して自公政権に圧倒的多数の議席を与えたのだった。 悪政が引き起こしていたあまたの矛盾を「郵政民営化是か非か」のバカ騒ぎにしてしまう巧妙なすり替え、味方でない者は敵という単細胞思考の強要、その執拗な反復、そしてそれによるレッテル張り、権力がらみの排除と切り捨て、さらに面白おかしくこれに終始同調したマスコミ… 考えてみればこれらはすべて、あの無謀な戦争に日本を導いた軍国主義ファシズムの謀略の手口とうり二つではないか。 かくして投票日の、あのなんともいえない不気味な空気だ。それは、まさにファシズムの実験だったと今にして改めて思う。残念ながら、この国の民度はそれを見破るほどに成熟してはいないことを示したのが、前回の選挙結果だった。そして4年、当然予想されたことだが小泉竹中路線は圧倒的な議席数を背景に猛威を振るい、国民生活は大きく破壊された。さて、前回この小泉竹中路線に大勝利を与えた有権者は、現在の生活苦の原因がそこにあることを今は理解しておられるだろうか。 今回の選挙はなによりもまず、それを問うところに意義があるとコジローは思う。現在の苦境から、有権者の関心が景気や雇用また年金や医療などに向くことは当然だ。だが、人気取りのバラマキやおもしろおかしいだけのマスコミ報道に流されず、自らの暮らしの現実と政治の関係を結びつけて自ら判断できるか、今ほど政治の害悪が明瞭に生活苦となって現象しているときはないだけに、そこにこの国の有権者の成長の程度が問われる選挙になるだろうと思うのだ。再び空気に流されるようでは見込みはない。もちろん棄権など論外だ。 …ということで、どの世論調査を見ても地球環境問題は厳しい生活苦のあおりを受けた形で争点に浮上もしていないのが現実だが、実はやはりかなり大きな対決点がある。まあ、結論から言えば、財界からの距離が近い政党ほど国民生活にも地球環境にも冷たいから、生活で選んでも地球環境で選んでも選択は同じになる可能性が高いのだが、ともあれわが「わかやま環境ネットワーク」も参加する「Make the Rule キャンペーン実行委員会」が、各党の温暖化対策のマニフェストをまとめて評価、また小選挙区全候補者対象に実施したアンケート結果も公表しているので、以下のリンクから参照してぜひ投票に活かして欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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