サイハイラン
漢字では「采配蘭」と書きます。花序の様子を、戦場で指揮官が兵を指揮する゜采配」に見立てて名づけられました。花期は、5~6月で、花は、密にやや偏側性の花序を作ってつきます。花弁は、淡緑褐色で紅紫色を帯び、下垂してあまり開かないのが特徴です。そのため、本種は、一つひとつの花を見るというよりは、采配のような花序を見た方が、いい感じだと思います。やや暗めの山地の林床に自生していますが、本種が生育に必要な養分を光合成以外に菌類からも得て生育する「部分的菌従属栄養植物」であるため、単独で持ち帰って栽培しても長生きはしません。ラン科植物には、生育するために菌根共生する菌類の存在が必要な種類が多く見られますが、本種もナヨタケ科の菌種と共生していることが知られています。サイハイラン Cremastra appendiculata var. variabilis クサスギカズラ目ラン科 2006年6月8日 神奈川県津久井郡城山町中沢