カテゴリ:70年代男性ソロ
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ちょっと前に紹介したピシーズのメインライターだったリチャード・ディギャンスがトランスアトランティック・レーベルに残したアルバムを集めた2枚組。 内訳はディスク1の1から9が74年の「ENGLAND’S GREEN AND PLEASANT LAND」、10から18がおなじく74年の「HOW THE WEST WAS LOST」、19がお蔵入りになっていたアウトテイクもの。 ディスク2は1から10が75年の「TREADING THE BOARDS」、11から16がおなじく75年の「IN CONCERT AT THE RAINBOW THEATRE」となっています。 曲はディスク2の16以外は全部本人が書いてます。 ディギャンスの書く曲は一言で表すとライトでメロウなほっこりフォーク、かな。 風貌とガイド本等での扱いから勝手に低音で訥々と歌う滋味渋フォーキーを予想してたんだけど、これが以外にも朗らかで優しい肌触りだったの。 歌声のレンジはバスというよりはテナーだし、声質もわりかし明るめ。 声から想像すると彼はおっとり型の性格です。 ゆっくりペースの歌が多いわけじゃなく、むしろアップテンポな歌のパーセンテージもそこそこ高いんだけど、そういう曲でも雰囲気が温厚なんだよね。 だけどそこは英国人の血なのか、メロディはどこかしら翳ってる。 ドラムがバタついてたりエレキギターやオルガンが暴れていることはあってもロックって感じじゃないんだ。 翳ってるといっても聴いてるこっちまで鬱々とした気分になるタイプじゃなく、デジカメで撮った綺麗なカラー写真よりもセピア色の古い写真が似合うというか。 おそらくは本人が弾いていると思われる12弦ギターの繊細な響きがもうたまりませーん! ディスク1の6から8の流れなどを聴くと、日々のもやもやがたちどころに浄化されていくようです。 もうメロメロですよ。「メロウ」って言葉はメロメロ音楽の略なのかと思っちゃうよ。 一転9ではみんなで楽しげに歌っていて、楽曲はバラエティ豊かでちっとも飽きないです。 音数を増やしてゴージャス化している楽曲もちらほらありますが、個人的にはアコギ1本とかせいぜい2~3種類の楽器をバックに素朴に歌う曲の方が好みだなあ。 また、彼は高音部になると声が裏返りそうになっていてショボン度が急上昇してるんだけど、そんなさりげない箇所にも萌えます。 しかし本当に名曲ばっかり。どうしたらこんないい曲が書けるのだろう? ディスク1の19なんて出し惜しみしてたとしか思えないし… ディスク2のライブは完全なる一人舞台なのかな。 英語がわからない者にとってはMCが長いのがつらいですが、生ギターを弾きながら柔らかに歌うディギャンスの素朴な魅力に惚れる女子が続出してしまっています。 手強いライバルが出現する前に手を打っとかねばならんな。 それにしてもさ、前評判だけを頼りに試聴もせず買った盤がトップクラスの内容だと滅茶苦茶嬉しくなるよね。 世の中にはまだまだたくさんの名盤が眠ってるんだろうなあって。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() <今日の私> 携帯電話のアラーム機能を初めて使ってみたよ。 設定するのに10分かかりました。 メカ音痴♪わーい♪ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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