カテゴリ:70年代女性ソロ
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部屋の片付けをしていたら、数年前に「英国トラッドを聴く会」(高円寺のキュートなカフェにて開催)にて中部地方から参加されていた方にいただいた資料が出てきまして。レコードの解説文のコピーとか向こうの本の一部複写とか。 せっかくだからその中に入っていたものの中から選び出してみるかな、というわけで今回のマリー・リトルでございます。 これは1作目で、ラルフ・マクテルの歌をアルバム名に持ってきています。同名のトラディショナルが存在しているのがちと紛らわしいけれど、収録曲がトラッドかそうでないかで購入を決める私のような奴はそう多くはないだろうから「だからどーした」と言われても黙っていることにします。 尚、彼女はこの“ファクトリー・ガール”がとびきりお気に入りなんだって。 チャイルド・バラッド26番の1、モーリーン・グレイの歌唱で知ったという2、チャイルド203番の4の3曲はどれもスコットランド民謡。 1は様々な人が取り上げている人気曲なのだけど、マリーのバージョンは相当いい線行ってます。ドブロのダルで思わしげな音色がたまらんの。 マリーの歌声は普通っぽいというか素朴というか、「歌手です! 熱唱させていただきます!」というようなタイプとはかけ離れています。声質もいたってノーマル、特別に美声ってわけでもないし。 しかしながらこの飾り気のなさが逆に魅力になっているし、楽曲の完成度を上げる要素にもなっていると思うんだよね。 さりげなく豪華なバックメンの演奏もいい塩梅だし、下手すれば華美になりすぎる管の挿入も適度。 5はリコーダーがとんでもなく切ない美曲。もしかしたらこれ、ベストトラックかもしれないなあ。 作者は膨大な量の民謡を採集したことで知られるマンチェスターの有名人で、そういった下地がこの名作を生んだのかな、と思えますね。 時には無伴奏で歌うこともある前半部に対し、後半部は全体的に音数が多めです。 ビー・ジーズのカバー8なんかはラッパがそれなりにテンション高めだけど、入れすぎて鬱陶しくなっていないのはさすが。 この後73年にビル・リーダーをプロデューサーに迎えた2作目を発表しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/05/17 09:16:53 PM
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