真夏の競技大会(その2)
「体育館は冷房無いのよ。蒸し風呂なんてもんじゃないわ。」「熱中症に気をつけて下さいなんて、氷配ってたけど、焼け石に水だよな。」「審判の先生方なんか、ずっとあの中にいるんだし、たまんないんじゃない?服パタパタして風入れてたわよ。」ガラス越しに外を見ると、真夏の太陽が辺りのコンクリートの建物をジリジリと焼き付けて、空が白くかすんでしました。これからますます暑くなるのに、冷房の無い体育館で、長時間踊るのは、かなり過酷です。ラテンならまだましですが、今日はスタンダード競技ですから、長袖にロングドレス、男性は真っ黒な燕尾服です。お昼ご飯を買えなかったので、このまま夕方まで体力が持つかどうかも不安でした。それでも、申し込んだ以上は、全力で競技に臨むつもりで、お化粧を始めました。けっこう念入りにやったつもりでしたが、すっかり化粧も終わり、柔軟体操も終わっても、リーダーが、どこかに行ったきり帰ってきません。お腹こわして、トイレにこもってるにしては長過ぎるな、と思っていると、手に包みを持って帰ってきました。「太巻き買って来た。コンビニ無かったから、これだけだよ。」えらい!この暑いのに、お昼ご飯捜して買って来てくれたんだ。感激~。私だったら、捜しに出たっきり戻って来れなくなるかも。会場ではC級戦が行われていて、D級戦を踊り終えた選手たちが、燕尾服の下のシャツを、まるで川にでも落ちたみたいに汗でビッショリ濡らして、戻って来ていました。「踊りながら、暑くてクラ~ってきちゃったわ。なんか、意識が遠のいていく感じだった。」「床、気をつけないと、ときどきツルっとすべるんだよね。汗があっちこっちにたれてるから、それ踏むと危ないんだよ。」「1曲、1分位しか流さないから、踊ってるのはあっという間なんだけど、待ってるだけで汗だくになったよ。」私達は、そんな会話を聞くともなしに聞きながら、まだ見も知らぬサウナ会場に漠然とした不安を感じていました。(つづく)熱中症指標計ケガ・熱中症のアイシングに最適!!★マークのポップなデザインミューラーアイスバッグ(氷のう...イザという時のための勉強ができる、熱中症予防処置セットAサーモメイト2 ネッククーラー ネイビーアイスバッグクールビット