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2017.10.21
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 ノーベル文学賞に決まったカズオ・イシグロ氏の代表作の一つ、「日の名残り」をkindleにダウンロードして読んでみた。

 読む前は、久々の翻訳物の長編なので少し気が重かったが、読み始めると止まらなくなるほどの面白さだった。

 面白いと云っても、一人称で書かれ、しかも殆どが過去を回想するばかりだが、読者をグイグイと引っ張っていく力を感じた。

 主人公スティーブンスは、ダーリントンホールという大きな屋敷の執事だったが、前の主人のダーリントン卿が亡くなり、現在はアメリカ人のファラディ氏が邸を使用人ごと買い取っている。

 そのファラディ氏の勧めで、イギリス国内を小旅行することになり、氏は愛車のフォードを貸してくれた。

 スティーブンスは、かつての同僚ミス・ケントンのことも気に掛かり、彼女を訪ねがてら自動車旅行に出掛ける。

 小説の構成は、1日目から6日目と日程ごとに分けられ、現在と過去の回想が交互に書かれている。

 父親の死やミス・ケントンのこと、ダーリントン卿のこと等が回想で出て来る。

 この小説には、「品格」という言葉がしばしば出て来る。

 スティーブンスは、この「品格」を何よりも重んじてきた。

 小説の最後の辺りで、通りすがりの老人が、「夕方が一日の中で、最も楽しい」と云った。

 それを聞いたスティーブンスは、これまでは過去ばかり振り返ってきたが、これからは今を楽しもうという気になる。

 読み終えた後に、なんだか心が温まる秀作だ。

カズオ・イシグロ「日の名残り」 20171006





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Last updated  2017.10.21 17:32:26
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