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2018.07.07
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カテゴリ:極私的映画史


 コーエン兄弟の映画を初めて見たのは、1992年3月のこと。カンヌで3冠に輝いた「バートン・フィンク」の公開にあわせて上映されたデビュー作の「ブラッド・シンプル」と2作目の「赤ちゃん泥棒」を立て続けに鑑賞。そして満を持して「バートン・フィンク」を見ることになった。以前から気にはなっていた監督だったのに、それまではなぜか1本も見ていなかった。コーエン兄弟が脚本で参加したサム・ライミの「XYZマーダーズ」は見ているので、まったく縁がないというわけではなかったのだろう。とにかくカンヌで3冠を獲得したという勢いで、日本でも一躍注目され、それに乗じて一気に見たのは間違いないと思う。

 コーエン兄弟の作品はどれもそうなのだが、中でも「バートン・フィンク」はとびきり風変りな作品だった。乱暴な言い方をすると「執筆に行き詰ったシナリオライターの神経がむしばまれていくさまを観客に体感させる映画」である。むしばまれていく様子を見せるのではなく、体感させてしまうのが、コーエン兄弟の狂っているところ。ジョン・タトゥーロとジョン・グッドマンという、どう見ても普通じゃない俳優を主演に得て、カンヌ3冠もうなずける1度見たらとりつかれてしまいそうな粘着質の作品に仕上がっている。

 3作目の「ミラーズ・クロッシング」を除いた3本を立て続けに見て、一気にコーエン兄弟が好きになった。とにかく一筋縄ではいかない。残酷だったり、コミカルだったり、スタイリッシュだったり…。アカデミー賞を獲った今でも「ヘイル、シーザー!」みたいなひねくれたコメディを作ってしまうところが、コーエン兄弟の魅力。「ノーカントリー」や「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」を見た時には少々不安になったが、腐ってもコーエン兄弟。僕みたいな1周遅れでファンになったような者の期待にも、しっかりこたえてくれたのがうれしかった。これから先もヘンに巨匠にならず、ヘンな巨匠になってほしい2人である。

バートン・フィンク【Blu-ray】 [ ジョン・タトゥーロ ]

ブラッド・シンプル/ザ・スリラー [ フランシス・マクドーマンド ]

赤ちゃん泥棒【Blu-ray】 [ ニコラス・ケイジ ]





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Last updated  2018.07.07 22:21:18
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