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テーマ:妊婦さん集まれ~!!(4769)
カテゴリ:マタニティ&ベビー
結婚して旦那さんといっしょに暮らし始めたとき。
一緒に暮らすって言うことが文化のせめぎあいと感じた。 それまでの自分にとっての当たり前が当たり前じゃないことがたくさんあった。それでも夫婦二人だけの時はまだ何とかあらわな衝突をしなくても適当に流せた。 本格的な文化の衝突。子どもが生まれると、それがあらわになる。 外野からの雑音(貴重なご意見か)もボリュームを増していく。 1980年代一番多かったのが結婚後約1年で出産だった。いわゆるハネムーンべビー。2004年結婚半年以内の出産が増えた。出来ちゃった結婚が当たり前の世の中になったみたい。 仕事で不妊治療をたくさん見てきた。 こんなにタイミングを合わせて頑張るのに妊娠しない夫婦が多いんだな。 漠然と感じていた。すぐには子どもは出来ない。 結婚して仕事も再開した。それまで避妊していたが、まあ、いいんじゃない。 大丈夫よ、そう簡単に子どもは出来ないから。 避妊を解いた瞬間受精。 通勤途中に吐いた時、夜勤疲れだと思ったくらい。 そういえば1週間は遅れてるかも。まさかね。え?早過ぎない? とにかく結婚1周年の時にはもう立派な安定期に入っていたのだった。 両家にとっては初孫でほとんどお祭り状態。 おいおい、すごい違和感あるんだけど。 なんなのよ、このオルゴールメリーは。 何でさらし買ってきて布おむつ縫ってるの。 今の人は病院で生むのね?自宅出産を第1子で出来ないよ。安全な出産になるかどうかなんて賭けなんだよ。 私はみんな安産だった。はいうちの母も安産でした。 だからといってどうだというんだ。 仕事やめなさい?大きなお世話。 我とわが身に起きる全ての事象が楽しかった。 当然つけたマタニティダイアリー。 教科書で習ってきた理論がわが身で実感できる。 それじゃ、保健指導で自分の言ってきた事は実践しなきゃ。 骨盤外計測では狭いから、 体重コントロールは確実にしなくちゃ。 30品目両手いっぱい300グラムの野菜を採って。 必須アミノ酸も大事。 後期で1950カロリーね。 心拍測りながら歩こう。 一般の妊婦さんが読んでる雑誌も見てみよう。 民間の有料マザークラスも今後のために覗きたい。 なんだか感動しやすいの。 気がついたら涙ぽろぽろ。 これはホルモンの影響だよね。妊婦は感動しやすいから。 感動しやすい心に 両家のプレッシャーが覆いかぶさってくる。 特に婚家のお義母さんからのありがたい話には閉口した。 きっともっともっと言いたいことがあるんだろうな。 かなり抑えてこんだけかい。 「そうね、oneさんは専門だから」 二言目にはそれ。 旦那さんに何気に言っても全く通じない。 そもそも能天気な明るい性格だけど、 お義母さんに対する絶対的信頼感があって、 奥さん歴1年未満では太刀打ちできないのだった。 そして私は自分の母との関係性にこだわっていた。 いつからそう思ったかわからない。 母は弟だけが好きで自分はどうでもいい存在なんじゃないかと思い込んでしまった。 折りにつけしっかりしてるけど可愛げがないとか、すぐに機嫌が悪くなって難しい、扱いにくい。笑わない。だけどぜったい真面目で堅い。人の道は外れない。愛想が悪い。なつかない。 いつもそんなことばかり言われて笑えなかった。 ずっと親の安心するような絶対安全路線を行ったまま育ってしまった。 大学時代ようやくわかった自分の姿は 不安が強くて、泣き虫でちっとも一人で立って生きられない子どもだった。 自分が何者かもわからないし、どこに言っても肯定感が持てなくて彷徨っていた。たぶん、看護科と言う学科の特殊性で自分を見つめなおす機会が余りにふんだんに用意されていたから初めて気がついたんだ。 母との関係を修復したい。 そんな思いもあって里帰り出産を選んだ。 自分が母になるときに自分の母との関係が変わればもっと素直に生きられるような気がした。母にはそんなことは一言も言わずに。 里帰り先の病院に予約とカルテを興すために健診に行った。 その時に母から古い大学ノートを渡された。 なあに? 1962年の8月5日から始まる。 それは、出産前夜からの母の様子を綴った28の頃の父の字。 やがて長女が生まれて、子どもの様子、お風呂、手伝いに来てくれた伯母さん、近所の人の様子がいっぱい書いてある。 めいめいに悩んだ末に決定した経緯。 後半は母の字で、一人目の育児に悩んだり翻弄されながら、明るく前向きに。 自分は生まれて来ないほうがいいんじゃないかとずっと思っていた。 話の中では父は男の子をほしがっていて女の子だったからがっかりしたとか、 まだ生活が貧しくて大変だったとか、 手伝いがない、産後体調が悪くて、 そんな話ばかり聞いていたから。 27年間ずっと生まれてきたことに後ろめたさを感じながら こだわっていた。 心の中の冷たい氷が解けた。 生まれたときに喜んでくれたんだね。 愛されて誕生を迎えられたんだね。 そうして私は母になった。 あの日の感動は忘れない。 だから子ども達の日記はずっとつけた。 もしあなた達が親になる日が来たら、この日記あげるからね。 ハッピーバースデー 生まれてきてよかったね ハッピーバースデー 君に会えてよかったよ 大きな宇宙の小さな空に 君は生まれた 今日生まれた 僕のすぐそこに生まれた 君の目 君の声 君の笑顔 みんな素敵だね素敵だよ ハッピーバースデー 生まれてきてよかったね ハッピーバースデー 君に会えてよかったよ この記事に点数をつける お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月14日 11時21分10秒
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